第89回全国高校野球選手権岩手大会試合結果
 
7月22日の試合結果
 

 <決勝は花巻東−専大北上〜夏の高校野球岩手大会>

 第八十九回全国高校野球選手権岩手大会(県高野連など主催)は二十二日、盛岡市の県営球場で準決勝二試合が行われた。第一試合は花巻東が七回コールドで盛岡大附を撃破。優勝した十七年以来、二年ぶりの決勝進出を決めた。第二試合は専大北上が一関学院を下し、連覇に王手を懸けた。

 花巻東は初回、2点本塁打で先制。五回には満塁本塁打などで一挙6点を追加し、試合を決めた。

 専大北上は初回、3点本塁打で主導権を握り、その後も着実に加点。二年連続決勝進出を果たした。一関学院は三年ぶり決勝進出と五年ぶりの夏甲子園出場はならなかった。

 決勝は二十三日、県営球場で行われる。花巻東は二年ぶり四回目、専大北上は二年連続六回目の甲子園出場を懸け激突する。

 =専大北上 連覇へ王手=

【一関学院−専大北上】専大北上初回、一死ニ、三塁から4番中井が先制の右越え3点本塁打を放つ=県営球場
 【専大北上9−3一関学院】専北は初回、一番阿部の中前打を足掛かりに一死二、三塁とすると、四番中井の3点本塁打で先制。二回以降も敵失を絡めて小刻みに加点した。学院は四回に三番下舘、四番佐々木一の連続長打などで3点を返したが、5失策と守備の乱れが最後まで響いた。

 初回の攻防がすべてだった。一関学院は初回無死で走者を出し、二番遠藤拡(三年)がバントを試みたが、小フライに。ここで専大北上の一塁手中井隆盛(二年)が果敢に飛び込み好捕、併殺を成功させた。「ビデオで一塁側のバントが多かった」と中井はしてやったりの表情だ。

 その裏、専北は一、二番の連続安打で一死二、三塁の好機。打席には好プレーで乗っている中井。準々決勝までに2本塁打を放っているスラッガーは、「警戒されて甘い球は来ない。厳しい球でもストライクをしっかりと打とう」と集中し、「狙っていた」というカーブを思い切り引っ張り、右翼席に運んだ。堀田一彦監督は「何かをつかんだのかもしれない」と主砲の成長をたたえた。

 一回戦、三回戦では延長戦を辛うじてサヨナラで制するなど、大会前半は苦しい試合の連続だった前回覇者だが、ここに来て投打ががっちりとかみ合ってきた。

 「初戦は百キロぐらい(重りを)背負っていた感じだったが、準々決勝ぐらいから自分たちの野球、昨夏に近い野球ができるようになってきた」と指揮官。千田翔主将(三年)は「試合を重ねるごとにチームの雰囲気がどんどん良くなってきた」、中井も「強くなったというよりも、試合で練習の成果が出せるようになっている」と語る。連戦で試合勘を取り戻しているのも強みだ。

 次はいよいよ決勝の大一番。一大会で4本塁打という大会記録まであと一本と迫った中井は「守りでリズムをつくり、自分にチャンスで回ってきたら打ちたい」と必勝を期す。一時、野球部解散の苦難を乗り越え、専北の甲子園出場という夢が、現実のものになろうとしている。

 =花巻東 2年ぶりVへ前進=

【花巻東−盛岡大附】花巻東五回、2点を追加しなお無死満塁から7番山蔭が右越え満塁本塁打。ガッツポーズで塁上を駆け回る=県営球場
 【花巻東9−1盛岡大附】花東は初回二死から、四番関口の右越え2点本塁打で先制。五回には関口の左前適時打と押し出し四球の後も満塁と攻め立てると、七番山蔭の右越え本塁打で一挙6点を奪い、試合を決めた。守っては伊藤、菊池の投手陣が盛大附打線を1点に抑えた。

 圧巻の一発攻勢だった。初回に関口翔主将(三年)の2点本塁打で先制すると、五回には山蔭祥太(同)の満塁弾が飛び出し、盛岡大附の投手陣をノックアウト。「もっと接戦になると思っていた」と言う佐々木洋監督も驚きのアーチ競演だった。

 まずは関口主将。初回二死から三番中村有哉(二年)が左肩を脱臼しながら一塁に滑り込み、主砲につないだ。「頼れる打者(中村)がいなくなってしまった。絶対に甲子園に連れて行くつもりだった」と、交代した中村の無念さを胸に打席に入り、先制弾を右翼席にたたき込んだ。

 そして、この試合の主役となった山蔭。2点を追加して迎えた無死満塁の場面。盛岡大附の投手は主戦の三浦翔太(三年)に代わっていた。

 「三浦君のことは研究していた」と山蔭。内角の直球を豪快に振り抜いた。「感触はバッチリだった」と直後に右手を上げてガッツポーズ。普段は口数の少ない「背番号12」が感情をむき出しにして喜びを表した。

 山蔭はこれが公式戦初本塁打。「山蔭がいい場面で打ってくれた」と関口主将は自らの本塁打以上に、山蔭の活躍を喜んだ。

 二年ぶりの甲子園まであと一勝。佐々木監督は「普段通りやることが大事」と平常心を強調。強豪・盛岡大附にコールドで圧勝し、花巻東は最高の状態で決勝を迎える。

【県営野球場】
◇準決勝
R
盛岡大附
花巻東 X
(7回コールド)
 
R
一関学院
専大北上 X
 
 
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