一関・平泉

苦を吐き出し心に春を 中尊寺大節分会【平泉】

中尊寺大節分会で本堂の特設舞台から威勢よく豆をまく人たち

 節分の3日、平泉町の中尊寺(山田俊和貫首)で恒例の大節分会(え)が開かれた。大相撲の北勝富士関(八角部屋)と共に、かみしも姿の年男と年女、厄年の老若男女、園児ら総勢150人余りが豆をまき、1年の除災招福を祈った。

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 一山の僧侶による大護摩祈祷(きとう)で厄よけと開運を祈願。山田貫首は「暦の上では冬の終わり、春を迎える前の大みそか。中尊寺の境内で悪いものや悲しいこと、苦しいことを全部吐き出し、たくさんの福を持ち帰ってほしい」と来場者に呼び掛けた。

 同日は朝から降り続いた雪も昼すぎにはやみ、本堂前には福を授かろうと多くの参拝者が詰め掛けた。豆まき出仕者を代表して同町平泉柳御所の丸山裕之さんが「天に花咲け、地に実なれ」と力強く口上を述べると、「福は内、鬼は外」の掛け声に合わせて250キロ余りの落花生が宙を舞った。

 豆まきには町内外の厄年の男女、年男・年女など97人、町内の幼稚園・保育所の園児50人が出仕。一関、平泉、宮城県栗原、登米の4市町の首長、県南広域振興局発行の観光パンフレット「美女旅×いわて」のモデル3人も参加し、祭典を盛り上げた。

 厄を払い、祖母に晴れ姿を見せたいと参加した県立前沢高校2年の千葉瀬衣羅さん(17)は「自分の悪いものを落とし、福を呼び寄せられるように豆をまいた。春にはバドミントンの大会を控えている。青春を懸けて部活に没頭する1年にしたい」とすがすがしい表情で話していた。

 豆まき終了後は国内旅行券やエアコンなどが500点が当たる抽選会なども開かれた。

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