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コラム 記者ワープロ

日日草

(9/13)

 まだまだ台風シーズンと言ってよいのだろう。今年は台風1号の発生が7月に入ってからと観測史上2番目に遅かったが、その後は次々と台風が日本列島に上陸した

▼中でも台風10号は東北を直撃し、県内の犠牲者が20人に上り、行方不明者も4人いる。岩泉町と久慈市ではいまだに孤立状態の地域があり、住家や道路などの被害総額は現段階で822億円を超えている

▼台風は人々の生活や生命を脅かし、ただただ恐ろしいと思ってしまいがちだ。ところが、恩恵の部分も無視できないのだという。日本気象協会が発行しているニュースレター「tenki・jpラボ」の最新号で紹介していた。このうち20~40代の男女300人に行ったアンケートで、台風のメリットを挙げた人は約3分の1おり、最も多かったのが「水不足の解消」だった

▼確かに渇水でダム湖の水量が極端に減って取水制限が図られたとしても、台風による大雨で水不足が一気に解消されるケースがある。さらに専門家によれば、台風の強風は海水のかき混ぜ効果をもたらすという

▼それがないと、海水温が上昇し過ぎた一帯ではサンゴが白化して死ぬなど、海の生態系に悪影響を及ぼすらしい。地球規模で見ると、台風が重要な役割を担っているのだという

▼ただ、その効果を認めたとしても、甚大な施設被害や被災者の避難が相次ぐと、台風の通過はどうしても歓迎しにくい。深い爪痕を残した後の二次災害への不安も続く。戦後のカスリン台風が1947年9月14日、アイオン台風が翌年9月16日に本県を襲った。やはり警戒は解かれない。