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コラム 記者ワープロ

日日草

(10/2)

 全国の精鋭が集う祭典にふさわしい秋晴れが広がり、フィールドを爽やかな風が吹き抜けた。北上市の北上総合運動公園陸上競技場。選手や役員を歓迎するオープニングイベント、感謝と復興の現状を伝える演技に続き、達増拓也知事が開会を宣言すると、3万人近い観衆を収容した会場は期待と興奮、独特の緊張感に包まれた

▼希望郷いわて国体の本大会が開幕した。冬季大会を含め全競技を行う本県初の完全国体。スローガンは「広げよう 感動。伝えよう感謝。」。東日本大震災以降東北で初となる国体で、「復興の架け橋」という特別な意義がある

▼今年で第71回を数える国体の歴史は戦後の1946年にさかのぼる。荒廃した国民生活に活力を与え、スポーツ界を再建しようと始まった大会で、目的は敗戦からの復興にあった。今回も震災の復興、台風10号被害からの復旧へ選手の活躍が大きな力になるに違いない

▼46年前、本県で開かれた第25回国体は高度経済成長期の大会だった。開催は地元の悲願で、内定の知らせを受けた当時の千田正知事は「感無量、生涯の感激」と知人への手紙に喜びをつづった。初の国体で県選手団は天皇杯獲得という成果を挙げ、国体は県勢の発展にもつながった

▼少子高齢化、人口減少の時代となり、社会にかつての勢いはない。そんな中でも今国体は震災と台風という二つの試練を乗り越え開催にこぎ着けた

▼総合開会式が行われた1日の本県上空は明るい未来を映すようなどこまでも青い空だった。11日間の歴史的イベント。岩手の底力を示し、希望郷へさらに歩みを進める契機にしたい。