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コラム 記者ワープロ

日日草

(10/16)

 秋田県大潟村は全域が海抜ゼロメートル以下の村だ。40年ほど前に完了した八郎潟の干拓事業で湖底が広大な大地に生まれ変わり、村は食料生産基地となったが、ポンプで常時水をくみ上げなければ浸水してしまうという宿命も抱える

▼世界に目を向ければ海抜が低いため海面上昇が国家存亡の危機に直結する国もある。その一つ、南太平洋のツバルは四つのサンゴ礁に囲まれた島と五つの環礁から成り、面積は大潟村の15%ほど。海抜は最高でも5メートル程度で、海面上昇により最初に沈む国と言われている

▼そんな国々が注視する地球温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」が11月4日発効する。二大排出国の米国や中国などが相次いで協定に批准し、温室効果ガス排出量で世界の55%以上を占める55カ国以上の批准という要件が満たされた

▼協定に批准した国は2020年以降の温室効果ガスの自主的な削減目標を示し、世界で産業革命前からの平均気温の上昇幅を2度未満に抑えることを目指す。早期の発効は温暖化に対する各国の危機感の表れに違いない

▼日本も今国会での協定批准を目指しているが、環太平洋連携協定(TPP)など他の重要法案との兼ね合いから道筋は不透明という。批准が遅れる場合は協定のルールづくりに参加できず、存在感の低下を懸念する声も聞かれる

▼頻発するゲリラ豪雨や東北の太平洋側に初上陸した台風、イノシシの出没など温暖化は身近な環境にも異変をもたらしているようだ。国際的な取り組みが急がれるのは言うまでもないが、せめて一人ひとりができる対策から実行に移したい。