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コラム 記者ワープロ

日日草

(10/18)

 かつて「就職氷河期」という言葉があった。日本経済が低迷し、新卒者が就職難に陥った時期のことで、バブル崩壊後の1993~2005年、近くはリーマン・ショック後の10~13年ごろを指す

▼アベノミスクの牽引(けんいん)もあり、リーマン後はこの現象がV字回復。ここ数年は、就職希望者1人当たりの求人数を示す求人倍率がバブル期のレベルにまで上昇し、うら悲しい前述の言葉も遠くにかすんでしまったかに見える

▼厚生労働省が発表した17年3月卒業予定の高校生の求職状況(7月時点)によれば、求人倍率は全国平均で前年同期比0・21ポイント増の1・75倍となり6年連続で上昇、1994年3月卒(1・98倍)以来23年ぶりの高水準となった。本県も0・04ポイント増の1・31倍に達し、景気回復を背景に高校生の就職環境は改善している

▼ただし、こうした数字に踊らされてばかりもいられない。理想と現実がかみ合わない「ミスマッチ」が原因で、就職はしたものの早期に離職する新卒者も増えている。最近では、新卒社員の3割は3年以内に会社を辞めているというデータもある

▼好調な数値の一方で、離職が生み出す若者の迷走をどう解消していくか。就職する者は働くという人生最大の命題をしっかりと理解し、採用、支援する側も目先の数字にとらわれず個々の適性を見定めていくことが肝要となろう

▼目下順風の就職情勢ではあるが、転機がまたいつ訪れるとも限らない。就職戦線は既に来年に向けて動きだしている。「準備する者に神はほほ笑む」という。当該者諸君、将来への明確な目標と相応の備えをお忘れなく。