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コラム 記者ワープロ

日日草

(10/19)

 「しまい忘れ、置き忘れが増え、いつも探している」「約束の日時や場所を間違える」…。認知症に関わるリーフレットを眺めていたら少し不安になった。当てはまる項目が複数ある場合は「早めに相談を」と呼び掛けている

▼認知症は加齢とともに発症リスクが高まるとされるが、65歳未満で発症する「若年性」もある。少しずつ進む病状は早期発見・治療によって進行を遅らせたり、症状を抑えたりできるという

▼要介護認定者のうち3分の2は認知症で、3割近くが予備軍というデータ(奥州市、2012年3月)もある。この割合は高齢化に伴いさらに増える見込みだ。つまり認知症は特別なものではなく、誰にも「身近な病気」と言える

▼まちぐるみで対応する動きも広がっている。徘徊(はいかい)癖のあるお年寄りの事前登録制度。警察と地域包括支援センターが情報を共有して郵便局やタクシー、農協などの協力を得る試み。希望に応じて地域FMに情報発信を依頼することも

▼市民にも徘徊するお年寄りを見掛けた場合の協力を求め、声掛けの適切な方法を提示。「背後からでなく、正面に回って話し掛ける」「質問攻めにしない」「相手のペースに合わせる」など当人の身になった対応を促す

▼認知症徘徊声掛け訓練に取り組む奥州市前沢区白山地区振興会長の鈴木秀悦さん(74)は、否定的に捉えがちな発想の転換を呼び掛ける。「どうせ自分たちもなるのなら、安心して徘徊できる地域にすればいい。認知症はみんなに優しい地域づくりの大事な宝だ」と。考え方の視点を変えると、そこから希望が生まれる。