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コラム 記者ワープロ

日日草

(10/23)

 次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の建設候補地に岩手、宮城にまたがる北上山地(北上高地)が選ばれた理由の一つに、花こう岩の硬い岩盤と地盤の安定があった

▼そのためでもあろうか、道端や山林、草地の中で存在感を示す岩や石が目に付く。大きな二つ石が重なった続石、見た目がそっくりな重箱石など、その名が地名になっているものも少なくない

▼先日、一関市藤沢町で民話や伝説の舞台をバスで巡る「むかしをたずねて」が開かれた。回ったのは主に巨木や神社だが、「滑石」「どろぼう石」「ぼうず石」などの名がある岩、巨石が5カ所あった

▼立石神社(同町増沢)は、見上げるような巨石と大小の岩に囲まれており、最も大きな岩は高さが17メートルもある。その昔、平泉の能を見ようと宮城からやって来た和尚さんが、この地に着いた時、既に能が終わったことを知り、気力を失い立ったまま亡くなり、石になったとの言い伝えが残る

▼また、同町徳田の「ぼうず石」には、ここにすむ竜が村人を災いから救ってくれたとか、石の上で鈴を鳴らすものがおり、強い雨の夜に大きな竜が現れたとの昔話もある。この話は同じ地区の「竜のはなし」と共に、2014年2月に演じられた第15回一関藤沢市民劇場「竜の涙」の原作になった

▼同町では昔話の収集・整理や、語り部の養成を進める「藤沢のむかしばなし伝承プロジェクト」が行われている。地域に伝わる昔話を後世に語り継ぐのが狙いだが、石にまつわる伝説や名前の由来も、昔話と同様に、子や孫へと伝えたい「地域のお宝」だ。