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コラム 記者ワープロ

日日草

(12/22)

 県土が広いため南と北、内陸と沿岸で天候がかなり違う本県。南で晴れていても、北では雨降りということはしょっちゅうだ。四季の中では冬の違いが顕著で、雪の有り無しで別世界となる

▼一つの土地にずっと住んでいると、そこの季節の微妙な変化を体で感じ取り、居心地が良くなる。または適応力が付く。雪もプラス思考の人ならスキーやスノーボードを身近なレジャーとして楽しみ、家では工夫次第でインドアの趣味を人一倍深めることができそうだ

▼氷点下になるからこそアイススケートの野外リンクが造れるし、湖の結氷で氷上ワカサギ釣りもできる。かまくらは雪があってこそ。冬の風物詩とも言える凍(し)み豆腐作りは県南端の一関市萩荘で今季も本格化している。この地で約160年続く伝統食作りで、何と言っても気候が適しているのだろう

▼凍み豆腐は保存食として昔から農家や商家で作られてきた。寒さが強まる冬場に自然乾燥させる。この天日干しによって栄養価が高まるといい、煮物や鍋物、みそ汁の具などで食卓を彩る。乾燥前の冬季限定品「凍みっぱなし」も美味だ

▼天日干しの場合、天候の変化を読む力が求められる。寒い夜に凍らせ、日中に解けるのを繰り返して硬いスポンジ状の干し物にする。今は機械乾燥が増えたが、伝統的な製法は最も冷え込む夜明け前の寒天下に豆腐をつるす作業で、子供の頃に手伝った経験を思い出す

▼一関市は東西が60キロ以上と長い。栗駒山は別世界だが、平坦(へいたん)部の田畑や道路は師走でも雪が消えた状態。今後の温暖化が郷土食にどう影響するのかも注視していきたい。