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コラム 記者ワープロ

日日草

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 5年先と15年先とでは、将来設計の立て方も随分と違うものになる。還暦を迎えた60歳が「高齢者」と言われるのは5年後だが、15年先に延びる可能性が出てきた

▼日本老年学会などは、「高齢者」の定義を現在の65歳以上から75歳以上に引き上げる提言を発表した。世界保健機関(WHO)なども65歳を年寄り扱いしているが、長寿大国の日本では違和感が強い。「おじいちゃん」「おばあちゃん」と言われるのを嫌う60代が、孫に名前で呼ばせているケースも見受けられる

▼確かに昔の老人と比べて、現代の65歳は実に活動的で若々しい。一目瞭然なのは人気アニメ「サザエさん」の磯野波平で、年齢は54歳だ。1946年に連載漫画として登場して以来、会社員という設定の波平の容姿は現代人から見て相当老けている

▼同学会では高齢者年齢の見直しによって、65~74歳は新たに「准高齢者」の区分にしたいという。働き手である生産年齢人口に属し、引き続き社会の支え手側になってもらおうという考えのようだ

▼現役年齢の延長は支持を得やすい半面、年金などの社会保障制度を維持するための布石であるならば反発も起こり得る。各国から見て日本は豊かな国に違いないが、国民の多くは将来に強い不安を抱いている。貧しくとも、おおらかに老後を暮らしていける土台に乏しいからだろう

▼65歳以上を高齢者とするWHOや他の先進諸国を横目に、日本が新定義の先導役を担うこともあり得よう。逆に、成人は18歳以上が世界の主流だが、日本は20歳以上だ。法改正で昨年、選挙権を得た新成人にも考えてほしいテーマだ。