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コラム 記者ワープロ

日日草

(3/1)

 介護中です。どうか温かく見守ってください―。そんな願いを込めた「介護マーク」をご存じだろうか

▼2009年7月、静岡県で開かれた認知症患者を介護する家族との意見交換の場で提案された。「認知症の場合、外見では介護していることが分かりにくい。誤解や偏見を持たれて困っている」との意見を踏まえ、介護中であることを表示するマークの作製に至った

▼全国初の試み。広げた両手に「介護中」の文字を乗せ、「介」の字は人が支え合う形に図案化し、緑とオレンジ系の2色で表現した。縦約7センチ、横約10センチの大きさで、市販のストラップ型ネームプレートに挟み込み、胸から下げて使用する仕組みだ

▼この試みは11年から全国的な取り組みへと発展し、厚生労働省を窓口に普及を図っているが、思うように浸透していないのが実情だ。特に東北地方は6県(全227市町村)中、普及運動展開中は6・2%(14市町)にすぎず、全国普及率(28・9%)を大きく下回っている

▼要介護者を伴った外出時、サービスエリアや駅など付き添いによるトイレ使用時や、男性介護者が女性用下着(要介護者用)を購入する際に「冷ややかな目で見られて困っている」という声も聞かれる。理解不足による偏見が背景にあるのは確かで、厚労省では今年初めから改めて全国的な普及に乗り出している

▼高齢社会の進展に伴い、家族介護は避けて通れない課題だ。認知症の母親を介護しながらの通院時、会話にならない「独り言」に待合室では距離を置く人の姿も。相互の気まずさ解消のためにも、介護マークがあることに思い至った。