ホーム 県内外 一関・両磐 胆江 北上 花巻 動画ニュース
2017年5月
« 4月  
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031 
コラム 記者ワープロ

日日草

(5/12)

 1980年、北海道富良野の秋。廃屋を前にぼうぜんとする純が中畑木材で働く「クマさん」に恐る恐る尋ねる―。純「おじさん、ここら熊出ませんか」。クマ「なンも平気だ。ここらの熊は気立てがいいから」

▼沢水をくむため、やぶの中を歩く純と螢。純「熊に気を付けろよ」。螢「熊なンていないよ!」。純「いたらどうするンだ!」。螢「死んだふりするもん」。純「そんな余裕があると思うかよ!」。テレビドラマ「北の国から」第1話の1シーンだ

▼山菜採りや渓流釣りなどで山に入る機会が多くなる。多くの恵みをもたらす本県の森林はクマにとっても快適な自然環境に違いない。しかも気立ての良いクマに出合うことはまずない。元来は臆病だが、驚くと攻撃してくる

▼本県では昨年度、クマの出没件数が過去10年で最多の3064件を記録し、人身被害は17件19人を数えた。今年も既に数例の人的被害が発生している。県では、入山の際は複数で行動、鈴やラジオの携帯などを呼び掛けている。ただ、近年は農地や住宅地にもクマが現れることも多い

▼クマは聴覚や嗅覚に優れ、学習能力も高いとされる。主食は植物で動物の死肉も好物。体重は50~150キロ程度。走ると時速50キロにもなり追い掛けられたら逃げられない。しかも木登りも得意という

▼ロシアには「熊の親切」という言葉がある。隠者の顔に止まっていたハエをたたいたところ力が強くて隠者も死んでしまったというもので、余計なおせっかい、ありがた迷惑などの意味だとか。気立ての良いクマだったとしても「死んだふり」は非常に危険だ。