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コラム 記者ワープロ

日日草

(5/28)

 子供の頃、地域には商店が一軒もなく、月に数回やって来る巡回スーパーが頼りだった。今では至る所にコンビニがあり、近くにない商品でもネット通販で早ければ翌日には自宅に届く。随分と便利な世の中になったものだが、便利さの裏側には何かしらのひずみがあるのも世の常だ。ネット通販の急激な拡大は配送を担う宅配業界を疲弊させている

▼消費者としては低価格と充実したサービスはありがたいが、スーパーなどで「生産者は大丈夫だろうか」と心配になるような値段が付けられていることも。モヤシもそんな商品の一つだ

▼時々、5円前後の特売に掛けられる。客寄せ手段だろうが、生産者はたまったものではない。実際、工業組合もやし生産者協会が今年3月に「もやし生産者の窮状にご理解を!」と題する文書を発表した

▼それによると、原料種子は2005年の約3倍に高騰したが、販売価格は40年前よりも安くなっており、09年に230社あった生産者は100社以上が廃業したという。文書では「体力を消耗しきっている」「努力は限界を超えた」と業界の窮状を訴える

▼卵や鶏肉も特売される商品だが、例えば鶏は特売日だからといって大量に卵を産むわけではない。生産コストを下げるための仕組みや表示の違いなども理解しておいた方がよい

▼1968年に消費者保護基本法(後の消費者基本法)が制定された。消費者の安全と選択の機会の確保、自立するための支援などを基本理念としているが、商品の生産、流通、消費におけるひずみは、結局は消費者に跳ね返ってくることを忘れてはならない。