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コラム 記者ワープロ

日日草

(6/1)

 落語の演目に、瀬戸物屋の主人を欺いて一荷入りの水がめ(約30リットル入り)の値段で二荷入りを手に入れてしまう「壺算(つぼざん)」という話がある。江戸時代の都市部では飲料水を売る水屋という商売があって、大抵の家で水がめを備えていたらしい

▼日本人は「水と安全はタダ」と思いがちだが、当時の庶民は水をことのほか大切に使っていたようだ。近年は値段が高くてもおいしい水を求める傾向が強く、ミネラルウオーター類の消費量は右肩上がり。県内の「龍泉洞の水」「早池峰霊水」「仙人秘水」なども人気だ

▼世界に目を転じると状況は深刻だ。世界人口約70億人のうち、数億人が安全な飲料水を得ることができていない。年間200万人の子供が水に起因する病気で死亡しているという

▼20世紀は石油の争奪がさまざまな戦争を引き起こしたが、今後は水の確保が紛争の原因となる気配もある。何しろ地球上の水の97・5%が海水で、人間が比較的利用しやすい河川・湖沼水は0・01%にすぎない

▼小さい頃、筆者の家には水道が通っていなかった。裏山の沢から引いた天然水を利用していた。時々パイプが外れたり、取水口に枯れ葉が詰まったりもしたが、四六時中おいしい水を飲むことができる恵まれた(?)環境だった。水量は季節ごとに変化したが水枯れはなかったように記憶している

▼6月1日から7日まで水道週間。スローガンは「あたりまえ そんなみずこそ たからもの」。人間を含め地球上のほとんどの生物は水なしには生きられないが、実は皆さんが読まれているこの新聞も水がなければ印刷できない。水に感謝…。