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コラム 記者ワープロ

日日草

(6/4)

 「水沢の三偉人」といえば、幕末の蘭学者高野長英、海軍軍人で内閣総理大臣も務め、最期は2・26事件で凶弾に倒れた斎藤實、そして医師から官僚、政治家となり幅広く活躍した後藤新平。いずれも奥州市民、いや県民が誇る郷土の先人たちだ

▼中でも後藤は、台湾総督府民政長官、満鉄初代総裁、逓信、内務、外務の各大臣のほか、東京市長など多くの要職を歴任。ボーイスカウト日本連盟初代総長、東京放送局(NHKの前身)初代総裁、拓殖大学長も務めた。どの職にあっても優れた手腕を発揮し、顕著な業績を残した

▼東京市長時代に都市基盤整備を目指した「8億円計画」、関東大震災後の帝都復興院総裁として立案した莫大な費用の復興計画。「大風呂敷」と言われながら100年先を見据えた「先見の明」が後年評価され、最近では小池百合子東京都知事が引き合いに出すたびに話題に上る

▼「人のお世話にならぬよう 人のお世話をするよう そしてむくいを求めぬよう」。晩年、自治の精神を説いた「自治三訣」は、後藤の数ある遺訓の中でも特に有名で、地域づくりの原点として広く認識されている

▼後藤新平記念館に通じる古びた建物。1941年、当時の読売新聞社社長正力松太郎が、生前に経営資金の支援を受けた後藤への恩返しに寄贈した後藤伯記念公民館で、日本最初の公民館という

▼ここを会場に4日、後藤新平生誕160年記念生誕祭が地元の顕彰団体によって催される。テーマは「次世代につなぐ先人の精神」。講演や講談もあり、常に人材の育成に力を注いだ郷土の偉人の心に触れたい。