
伝統の強力FWに加えバックス陣が強化された黒沢尻工ラグビー部
県高総体決勝以降、1年生が頻繁に試合に出場するようになった。佐々木裕次郎選手(1年)は走力を武器にチームのポイントゲッターとなり、堀田隼平選手(同)はアタックセンスとハンドリングの良さで攻守に活躍するなど、急成長を遂げる1年生部員もいた。
試合に起用される選手の入れ替わりが激しくなったが、赤松克哉主将(3年)は「下級生には能力があったが、試合経験が浅かった。グラウンド上で3年生が一緒に考えて分かるように説明した」と、上級生が下級生をフォローすることでチームが融合した。
1年生の台頭はチーム内の競争も生んだ。橋本豊季選手(3年)は2年の夏の交流試合で左ひざ十字靭帯(じんたい)損傷のけがを負い、チームに合流したのは今年の4月。「3年生がもっと頑張って、後輩を指導できるようにならなければ」と、筋トレで下半身を強化しタックルとディフェンス力を向上させるなどバックスリーダーに成長した。
6月の東北高校ラグビー大会では、3年生を中心にしたFWに加え1年生バックスが多く起用された。大会では八戸西(青森)に57-26、秋田(秋田)に31-24で勝利し、秋田工(同)には34-20で敗れはしたものの、新しい布陣に高橋監督は手応えを感じていた。
迎えた全国高校ラグビー大会県予選決勝直前、高橋監督はホワイトボードに「すべてを出し切る」と一行書き記した。「競ったゲームになった場合は負けると思った。前半から圧倒的な力で勝つため、視覚に訴えた」と振り返る。狙い通り選手それぞれが持ち味を発揮して、風下の前半をFWのパワープレーで圧倒、風上の後半からはバックス陣が奮闘し総合力で勝利した。
全国に向けて赤松主将は「1、2回戦を勝って元旦に黒工ラグビーを見せ付けたい」と意気込む。強いFWに加え、バックス陣が強化された新たな「赤べこ」軍団の復活を全国に知らしめる。