
産地象徴の「遠野馬の里」

東北有数の馬産地として知られる遠野市。その象徴ともいえる施設が市畜産振興公社が運営する「遠野馬の里」だ。扱うのは競走馬から乗用馬、農用馬まで多種多様。育成調教や繁殖改良、ふれあい事業などを幅広く手掛け、馬事文化継承と馬を主体とした地域活性化を目指している。
古くは南部駒の産地として多くの優秀馬を輩出してきた遠野。南部曲がり屋に代表されるように馬は家族の一員として大事にされ農耕や輸送、交易流通手段として地域住民の生活、産業経済を支えてきた歴史がある。その伝統は今も脈々と受け継がれる。「今はどこもコンクリートで馬が遠い存在になったが、土の多い遠野ではまだまだ馬は近い存在」と馬の里の村上信次場長は市民の思いを代弁する。中でも県内外の老若男女が乗馬体験や触れ合いに訪れる馬の里は、さしずめ馬の動物園的存在だ。
チャグチャグ馬コをはじめ、各地の馬にまつわる祭事で、県内はおろか県外からの需要も多い。逆に言えば、それだけ身近に馬がいなくなったということ。車社会と宅地の都市化の進展で馬の居場所がなくなり、馬の生産者も高齢化が進み後継者難に悩まされる実情は全国どこも一緒。「だからこそ、馬のひのき舞台も大事にしてやらないといけない。馬の神祭事の保存、伝承もわれわれの責務」と村上場長は力を込める。
馬の里には屋根付き坂路馬場や日光浴のできるサンシャインパドック、ウオーキングマシーンなど恵まれた施設があるが、それを支えるのは二十五人ほどのスタッフ。氷点下一五度の真冬から最高気温三五度の真夏も、朝から晩まで馬体を洗ったり馬糞(ふん)を処理したりと世話に明け暮れる。「日々の積み重ねが馬事文化の継承につながる。こつこつやっていくしかない」(村上場長)。同施設に限らず、馬事文化はこうした馬に携わる関係者の日々のたゆまぬ努力で受け継がれている。
「遠野馬の里」振興課長の千葉祥一さん(42) (東京都出身。若い乗用馬の育成調教の第一人者)。馬の世話は根気のいる仕事。同じことを毎日続けることが大事だ。子供たちも馬に触ると表情が全く違ってくる。馬は人の動きも見ており、馬と人との信頼関係の大切さも伝えていきたい。ぜひじかに馬に触れて、馬の良さを感じてほしい。

みんな生き生きとした表情で馬と触れ合う地元の園児たち=5月、遠野馬の里
古くは南部駒の産地として多くの優秀馬を輩出してきた遠野。南部曲がり屋に代表されるように馬は家族の一員として大事にされ農耕や輸送、交易流通手段として地域住民の生活、産業経済を支えてきた歴史がある。その伝統は今も脈々と受け継がれる。「今はどこもコンクリートで馬が遠い存在になったが、土の多い遠野ではまだまだ馬は近い存在」と馬の里の村上信次場長は市民の思いを代弁する。中でも県内外の老若男女が乗馬体験や触れ合いに訪れる馬の里は、さしずめ馬の動物園的存在だ。
チャグチャグ馬コをはじめ、各地の馬にまつわる祭事で、県内はおろか県外からの需要も多い。逆に言えば、それだけ身近に馬がいなくなったということ。車社会と宅地の都市化の進展で馬の居場所がなくなり、馬の生産者も高齢化が進み後継者難に悩まされる実情は全国どこも一緒。「だからこそ、馬のひのき舞台も大事にしてやらないといけない。馬の神祭事の保存、伝承もわれわれの責務」と村上場長は力を込める。
馬の里には屋根付き坂路馬場や日光浴のできるサンシャインパドック、ウオーキングマシーンなど恵まれた施設があるが、それを支えるのは二十五人ほどのスタッフ。氷点下一五度の真冬から最高気温三五度の真夏も、朝から晩まで馬体を洗ったり馬糞(ふん)を処理したりと世話に明け暮れる。「日々の積み重ねが馬事文化の継承につながる。こつこつやっていくしかない」(村上場長)。同施設に限らず、馬事文化はこうした馬に携わる関係者の日々のたゆまぬ努力で受け継がれている。
「遠野馬の里」振興課長の千葉祥一さん(42) (東京都出身。若い乗用馬の育成調教の第一人者)。馬の世話は根気のいる仕事。同じことを毎日続けることが大事だ。子供たちも馬に触ると表情が全く違ってくる。馬は人の動きも見ており、馬と人との信頼関係の大切さも伝えていきたい。ぜひじかに馬に触れて、馬の良さを感じてほしい。