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コラム 記者ワープロ

近世より古い可能性 花巻城跡保存検討委 扱いに慎重な姿勢

(10/4)
花巻城三之丸跡新興製作所跡地の試掘調査結果などを議題とした花巻城跡調査保存検討委員会の今年度初会合

花巻城三之丸跡新興製作所跡地の試掘調査結果などを議題とした花巻城跡調査保存検討委員会の今年度初会合

 花巻城跡調査保存検討委員会の2016年度初会合は3日、花巻市石鳥谷町の市石鳥谷総合支所で開かれた。委員5人全員が出席し、任期満了に伴う正副委員長の選任では、委員長の高橋信雄市博物館長と副委員長の熊谷常正盛岡大教授の留任を承認。花巻城三之丸跡新興製作所跡地の試掘調査結果などについて報告を受けたほか、今年度の花巻城跡内容確認調査の実施について協議した。

 新興製作所跡地をめぐっては、市教委文化財課が同市城内の上部平坦(へいたん)地の試掘調査を9月に実施したことを報告。調査の結果、竪穴状遺構の検出に加えて近世・肥前産の磁器片や平安時代とみられる須恵器片が出土し、上幅約5メートル、下幅約0・8メートル、深さ約1・5メートルの堀跡なども確認されたとした。

 同課では「試掘した場所のほとんどで埋蔵文化財の存在が判明した」と判断。その上で「近世の武家屋敷に伴うものの存在は想定できたところだが、より古い可能性のある竪穴状遺構の検出や須恵器片の出土など注目すべき点もあった。また、堀跡はその時期や性格をはじめ、当遺跡に関する大きな検討材料になる」との認識を示した。

 試掘調査の結果について、高橋委員長は「不確定要素がまだあり、変動する可能性もある。委員会としては、報告を受けたということにとどめたい」と提案し、他の委員もこれに同調。改めて次回以降の会合で協議することを申し合わせた。

 上部平坦地をめぐっては、仙台市の解体業者が約6億6000万円での有償譲渡を花巻市に打診している。今のところ市はこれに応じない考えだが、業者との今後のやりとりについて検討する上で、検討委の評価が注目されていた。

 次回会合は、今月中旬~11月に予定されている今年度の花巻城跡内容確認調査終了後になる見込み。市教委の佐藤勝教育長は「協議事項として報告をまとめ、試掘調査の結果からみえることと文化財包蔵地としての今後の取り扱いについて、改めて検討委の意見を頂く」としている。