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コラム 記者ワープロ

節目合わせ増訂版で復刊 解説書「早池峰神楽」

(12/1)
早池峰神楽の一般向け解説書「早池峰神楽」の増訂版を手にする早池峰カメラクラブ顧問の黒沼さん

早池峰神楽の一般向け解説書「早池峰神楽」の増訂版を手にする早池峰カメラクラブ顧問の黒沼さん

写真カラーに、年表も追加

 【花巻】花巻市の早池峰神楽(岳神楽と大償神楽)が国の重要無形民俗文化財に指定されてから今年で40周年を迎えた節目に合わせ、一般向け解説書「早池峰神楽」が復刊された。初版にはなかった年表を加え、モノクロ写真を最新のカラー写真に差し替えるなどした増訂版で、神楽ファン必携の充実した内容となっている。

 「早池峰神楽」は、早池峰神楽が伝承されている花巻市大迫町の有志や団体の協力で1984年に発刊、2006年に第8版で絶版になっていた。その後、早池峰神楽が09年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録され、16年には国の重要無形民俗文化財に指定されてから40周年を記念して全国神楽大会ハヤチネが開催された機運に乗って復刊が企画された。

 増訂版は▽神々の座▽早池峰神楽▽舞▽くらしと伝承▽早池峰神楽の歩み-の全5章。市総合文化財センターの中村良幸所長が監修し、県教委大迫町派遣社会教育主事で大迫町立山岳博物館学芸員だった一ノ倉俊一さん(故人)の文を一部訂正して収録。岳、大償各神楽の主な公演記録を年表化して追加した。

 写真は、初版と同じく同町の早池峰カメラクラブが担当。顧問の黒沼幸男さん、事務局長の佐々木秀勝さん、会員の黒沼寿夫さんが撮り直し、または撮りためていたものを提供した。神楽の舞はもちろん、めったに見られない狂言や早池峰山周辺の風景、住民の暮らしに至るまでを活写した。

 盛岡市の川口印刷工業内の郷土文化研究会が編集・発行。映画「早池峰の賦」を撮影した羽田澄子監督と、早池峰神楽保存会長だった村田柴太旧町長の序文も再録した。

 黒沼幸男さんは「初版を出した30年前は、一ノ倉先生と構想を話し合い、イメージ通りの写真を撮ろうとカメラを片手に歩いた。海上から臨む早池峰山を撮るために宮古市の重茂半島にある月山まで行った。復刊の写真は、そんな若い頃を思い出しながら撮った」と明かす。

 復刊作業の先頭に立った同町の図書ボランティア・たんぽぽの会の髙橋則子会長は、「写真集のようにきれいな解説書。早池峰神楽を知る百科事典みたいなもので、地域を知る糧になる」と語る。

 A5判176ページ、1冊税込み2800円。同町の商店いせかん、民宿大和坊、神楽の日の定期公演会場で販売している。