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コラム 記者ワープロ

「子供の未来に責任を」 野球指導者向けセミナー

(12/30)

練習法、心構えなど紹介

 【花巻】JAいわてグループ主催の「野球指導者・アスレティックトレーナーセミナー」は29日、花巻市野田のJAいわて花巻本店総合営農指導拠点センターで開かれた。県内の小中学生チームの指導者ら約500人が参加し、専門的な視点による講演や実技を通じて正しいトレーニングや食事、指導者の心構えなどに理解を深めた。

 NPO法人野球共育塾理事長の能勢康史さん、パーソナルトレーニングジムを運営するインストラクションズ代表取締役の清水忍さん、プロ野球西武の菊池雄星投手(花巻東高出)が講師を務めた。

 能勢さんは「野球選手の育成過程とからだづくり―肩肘障害の対応と予防」をテーマに講演。小学生は楽しさや礼儀、集団生活、中学生は規律と野球動作の基本、高校生は体力と戦術の基礎など選手の成長段階に応じて習得すべきことを解説し、「子供の未来に責任を持ち、地域で育むことが重要だ」と呼び掛けた。

 清水さんは「トレーニングの基本的な考え方を理解する」と題し、体力を向上させる「トレーニング」と技能を磨く「プラクティス」を分けて指導するべきだと強調。「適切な動作を身に付け、筋力や柔軟性を含む体力を向上させて補強することで、けがが少なくなり、高いパフォーマンスを発揮できる」と語った。

 3人によるトーク・セッションでは、不調時のトレーニングへの取り組み方や意識の持ち方のほか、野球の競技人口増加やレベルアップを望む思いなどが話題に上った。

 同セミナーは青少年の健全育成と農、食に対する理解促進を図るのが目的で、指導者対象としては初めて開催された。

大切なのは「思い」
西武・菊池投手
セミナーで特別講演

 プロ野球西武の菊池雄星投手が野球指導者・アスレティックトレーナーセミナーで特別講演し、これまでの指導者との出会いや高校、プロでの生活をたどりつつ「何をするかより、どういう思いで取り組むかが大切だ」と呼び掛けた。

 小学校の時に野球や習字など八つの習い事をして「好きなことを探していた」という菊池投手が、転機を迎えたのは中学1年生の時。花巻東高の野球部を見学して人間教育やマナーの良さに感銘を受け、「この高校で甲子園に行く」「プロ野球選手になる」と誓った。

 高校に入学した日には、ドラフト1位でプロに行くことを佐々木洋監督と約束したといい、「日本で一番になるには、一番練習し、一番苦しい思いをすることを覚悟した」と振り返った。

 7年目の今季は開幕投手を務め、初の2桁勝利となる12勝、パ・リーグ2位の防御率2・58をマーク。講演の中では先発投手の1日のスケジュールを説明したほか、「軸足で立ち切る」「突っ込まない」といった投球フォームのポイントなど技術論も解説した。

 調子が悪い時はカーブを投げたり、遠投したりして自分なりに修正することも紹介。練習については「打者はティーバッティング、野手は壁当てでフィールディングの練習など、うまい人ほど基本に忠実な練習を地道にやっている」と明かした。

 野球指導者らを対象としたセミナーとあって、「自分は素晴らしい指導者に恵まれ、年上の人たちにも教わりながら技術を高めてきた。良い指導者とは、対話をしてくれる人」と持論を展開。成長やチームづくりに求められることとして「全員が同じモチベーションを保てるように底上げする意識。規律も重んじなければ勝ち続けることはできない。理屈や技術よりも、思いの方が重要だ」と締めくくった。