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コラム 記者ワープロ

刀剣研磨・外装技術発表会 菊池さんが特賞受賞

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刀剣研磨・外装技術発表会で日本美術刀剣保存協会長賞に輝いた刀剣研師の菊池さん

 【花巻】花巻市台に工房を構える刀剣研師の菊池真修さん(31)が、日本美術刀剣保存協会(酒井忠久会長)の第69回刀剣研磨・外装技術発表会で、協会長賞に輝いた。菊池さんは自身初の特賞受賞に「これまでも腕試しで出品してきたが、努力賞や優秀賞のみだった。一般に刀の手入れといえば関東に出せといわれるが、関東ばかりでなく岩手もといえるのがうれしい。今後も東北の刀剣文化を盛り上げるため頑張りたい」と意欲を高めている。

 発表会は、刀剣に関する伝統技術の保存と向上に加え、広く文化財としての関心を高めてもらうことなどを目的に毎年、開催されている。今回は2016年11月に審査が行われ、菊池さんが研いで出品した市博物館所蔵の刀が、特賞の一つの協会長賞に選ばれた。

 市博物館や菊池さんによると、刀は無銘だが山城国の刀工・了戒による鎌倉時代後期の作で、長さは70・6センチ、反りが2・1センチ。5年ほど前から市博物館所蔵の刀剣研磨を依頼されていた菊池さんが刃文の美しさなどにほれ込み、出品への協力を求めたという。

 これまで3回入賞したが、特賞は初めて。「最初は小手先の技に頼っていたが、今は素材の持ち味を生かすよう心掛けている。出品前は不安だったが、受賞後に改めて見ると、これほどよく研げていたかと思った」と自身の成長を実感した。

 花巻農業高校を卒業後、企業勤務を経て05年に人間国宝・永山光幹の門弟・加藤万豊に弟子入り。その後、独立して古里に戻り工房を構えた。

 伝統技術を受け継ぐ若き職人は「(自分の流派の)本阿弥の系譜に恥じない品格のある研師として技術を磨いていきたい」と一層の精進を誓う。