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コラム 記者ワープロ

応急手当講習が奏功 心肺停止傷病者 処置増で人命救助前進

(3/17)

花巻市消防本部が実施している応急手当講習=2月12日、同本部

 花巻市消防本部が2016年に救急搬送した心肺停止傷病者のうち、救急隊員が到着するまでに応急手当が行われていたのは47・2%で、前年の41・0%を大幅に上回った。年間で約5500人に対して心肺蘇生講習を実施していることなどが要因とみられ、同本部では「いざという時は周りの人たちと協力して対応してほしい」と、人命救助に一歩踏み出す勇気がさらに広がることを願っている。

 同本部のまとめによると、昨年の心肺停止傷病者は159人(前年比15件増)で、このうち半数近くの75人に対して何らかの応急処置が施されていた。65歳以上の高齢者が全体の86・2%に当たる137人に上った。

 同本部通信指令課で心肺停止の119番通報を受けると、救急隊員が速やかに出動。管内では救急車が現場に到着するまで平均8・1分(全国平均8・6分)を要するといい、この間、職員が電話口で救命処置を指示するなどサポートする。同本部では適切な処置につなげようと、応急手当講習を定期的に実施しているほか、企業や学校、地域団体の依頼に応じて職員を派遣。近年は自動体外式除細動器(AED)の普及も背景に受講者数が高水準で推移しており、同本部警防課は「講習経験者は口頭指導でも反応がスムーズで、説明するうちに方法を思い出してもらうこともある」と有用性を強調する。

 心肺停止傷病者に対しては、周囲の人たちに協力を求めて通報、胸骨圧迫などの役割を分担することが重要で、心臓に原因があることやAEDの保管場所が分かっているのであれば優先的に使用するべきだという。

 同本部の小原正雄警防課長補佐兼救急救助係長は「行動しなければ何も起こらないし、命は戻らない。救助しようと動き出した人にとって、周りに人がいるのに誰の協力も得られないのが最もつらいこと。その場の人たちで力を合わせてもらいたい」と呼び掛ける。