ホーム 県内外 一関・両磐 胆江 北上 花巻 動画ニュース
2017年6月
« 5月  
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
コラム 記者ワープロ

語り継ぐ 記憶、功績 光太郎詩碑前祭 朗読に感謝込める

(4/3)

詩碑前で高村の詩作品を声高らかに朗読する上太田子供会の児童生徒

 花巻ゆかりの詩人、彫刻家の高村光太郎(1883~1956年)の命日にあたる2日、花巻市太田の高村山荘敷地内広場で「詩碑前祭」が行われた。太平洋戦争で花巻に疎開した光太郎が居を構えた太田山口地区の住民が、詩碑に花を捧げ詩を朗読して光太郎の遺徳をしのび、感謝の気持ちをささげた。

 山関、上太田両行政区住民でつくる高村記念会山口支部(照井康徳支部長)が命日に合わせ、詩「雪白く積めり」が刻まれた石碑の前で毎年実施。同支部の関係者や地区住民ら約50人が参加した。

 照井支部長のあいさつに続き、太田小学校1年の高橋文耶君と照井和奏さんが遺影が飾られた詩碑に献花。同支部の平賀仁理事が「厳しい自然の中に先生は7年間住み、自然をたたえ、詩に歌い、私たちに数々の教えを注いでくださった。大切な教えは毎日の生活の中で、明日への大きな希望となって心を豊かにしてくださっている」と祭文を読み上げた。

 太田小、西南中に通う上太田子供会の児童生徒9人が「山の広場」と「山口部落」「山からの贈り物」の光太郎の詩3作品を声高らかに朗読。地区の住民代表が「雪白く積めり」と「大地麗し」「案内」「岩手の人」の4作品をそれぞれ披露し、太田小との統合で約50年前に閉校した旧山口小学校の校歌も斉唱し締めくくった。

 光太郎は1945年の空襲で東京のアトリエを失い、親交のあった詩人で童話作家の宮沢賢治の実家に疎開した。終戦後は旧大田村山口の小屋で7年間暮らし、多くの作品を発表。住民とも交流を深めた。

 今詩碑前祭は62回忌。照井支部長は「高村先生が東京に戻られた時、私は3歳でずいぶん大きい人だなという印象しかない。先生を知る人間が本当に少なくなっているが、みんなで勉強し、先生の功績を後世に残していきたい」と気を引き締めた。