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コラム 記者ワープロ

鉄人が描く南画の精神 没後90年で大回顧展 萬美術館

(5/19)

萬が自由奔放に描いた南画などが紹介されている「没後90年 萬鐡五郎展」

 花巻市東和町出身で、日本近代絵画の先駆者として知られる萬鉄五郎(1885~1927年)の没後90年にちなんだ「萬鐡五郎展」が、同町土沢の萬鉄五郎記念美術館で開かれている。洋画を表現する上で、萬が描いた南画(水墨画)を中心にした作品が紹介されている。

 同展は、これまであまり注目されてこなかった萬の水墨画に焦点を当て、造形や表現の変遷を探ることが狙い。1997年に東京国立近代美術館と京都国立近代美術館、岩手県立博物館で開かれた「絵画の大地を揺り動かした画家 萬鐡五郎展」以来、20年ぶりの大回顧展。

 萬は、日本画を習い毛筆画の基礎技術を身に付けていて、中国の南宋画に由来する水墨表現の一分野の「南画」の精神を取り入れて洋画を描くことを試みた。伝統的な構図を基に山川草木や森羅万象を描いた水墨画のほか、基本技術を踏まえながら自由奔放に筆を走らせた南画が一堂に展示されている。

 萬鉄五郎記念美術館の平澤広学芸員は「萬は、味わい深い南画には描く人の人格が影響すると認識しており、洋画にはないと考えていた南画の精神性を取り入れることで、一つ上の洋画の表現を目指していた」と話している。

 同美術館は作品を入れ替え、南画を中心に約300点を期間中に展示する予定。

 「没後90年 萬鐡五郎展」は、県立美術館でも開かれており、油彩画や水彩画、素描を中心に約350点を展示。このほか、神奈川県立近代美術館(7月1日~9月3日)、新潟県立近代美術館(9月16日~11月19日)でも開かれる。

 6月18日まで。観覧料は一般700円、高校・大学生400円、小・中学生300円。開館時間は午前8時30分から午後5時(入館は4時30分)。休館日は月曜日。

 問い合わせは、萬鉄五郎記念美術館=0198(42)4402=へ。