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コラム 記者ワープロ

安心社会実現に貢献 花巻信金 金融機関東北で初

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記者発表会で成年後見事業を担う法人設立を説明する漆沢理事長(右)

成年後見担う法人設立

 花巻信用金庫(漆沢俊明理事長)は、成年後見制度の法人後見事業を担う一般社団法人「しんきん成年後見サポート花巻」を設立した。認知症などで判断能力が不十分な人の財産管理などを支える成年後見制度の知名度を高め、利用を促進して高齢者や障害者が安心して暮らせる地域づくり、福祉向上につなげる。金融機関による同事業は全国で3例目、東北地方では初めてといい、同信金は財産保護と利便性を高めた新たな口座も発売し、7月から事業を本格化させる予定だ。

 同制度は認知症や知的障害、精神障害で判断能力が十分でない人を保護、支援する制度。家庭裁判所に選任された後見人が本人に代わって財産を管理したり、契約を結んだりする。2000年に導入され、16年には利用促進法も成立した。

 悪質な訪問販売や特殊詐欺の被害を受けるケースが多い高齢者らの被害防止にも役立つ同制度の利用が進んでいないことに着目。地域貢献事業に位置付け、昨年5月から法人設立に向け準備を進めてきた。

 13日に記者発表会を開いて概要を説明した。それによると、同サポート花巻は漆沢理事長を同法人の理事長に、市社会福祉協議会の髙橋勲会長や税理士らで役員を構成。市全域をエリアに同制度の周知活動、相談対応や家庭裁判所への申し立て支援、成年後見の受任などを業務にする。

 セミナーや説明会を開いて周知を図る一方、同信金退職者が2人一組でそれぞれ相談に応じる。単独で受任するほか、親族や市社協などと職務(身上監護、財産管理)を分担して受任するなど柔軟に対応していく。

 来月には被後見人の預金保全として新たな口座の発売と周知を図るセミナーの開催など事業を開始。退職者組織の協力も得ており、業務開始時の人員は10人程度を見込んでいる。

 事業実施には、城南信金など東京都品川区内に営業店を持つ5信金でつくる「しんきん成年後見サポート」の全面支援を受けており、同サポートをモデルに事業を展開していく考えだ。

 市内では市社協が16年度から成年後見事業を実施しているが、これまでの受任は1件にとどまっているという。

 漆沢理事長は「さらなる高齢化に備えて、判断能力が十分でなくても安心して暮らせる地域を目指していく。地域密着の信金にふさわしい事業と考えており、成年後見制度が県内に広がるきっかけにしたい」と事業推進に意欲を示した。