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コラム 記者ワープロ

堀埋めた土層確認 柳之御所遺跡・平泉

(9/21)
堀を埋める人為的な土層が見つかった柳之御所遺跡南端部の内側の堀

堀を埋める人為的な土層が見つかった柳之御所遺跡南端部の内側の堀

24日に現地説明会

 平泉町の国史跡柳之御所遺跡で県教委が進めている第78次発掘調査で、遺跡を囲む2条の堀のうち南端部の内側の堀が、奥州藤原氏時代末葉に人為的に埋められていることが新たに分かった。県教委では「遺構の性格は不明だが、柳之御所遺跡全体を考える上で新たな知見が得られた」としている。24日に現地を一般に公開し、調査成果を説明する。

 今回の調査区は、奥州藤原氏の政庁「平泉館」とされる柳之御所遺跡の南端部で、3代秀衡の居館「伽羅御所」や秀衡が建立した寺院「無量光院」に面している。遺跡を囲む2条の堀跡の位置と、周辺の遺構分布状況を確認しようと6月中旬に調査を開始した。

 これまでの調査で、過去の調査から想定される位置に2条の堀跡が見つかり、柳之御所遺跡を囲む堀跡の位置がほぼ明確になった。2条の堀跡の周辺は近代の撹乱(かくらん)を受けている部分もあるが、大規模に整地されていることも分かった。

 新たに確認された内側の堀を人為的に埋めたような土層については、先に開かれた平泉遺跡群調査整備指導委員会で専門家を交えて土橋、土塁などの可能性を探ったが、遺構の性格の特定には至っていない。2条の堀は12世紀前半から中葉にかけて外側の堀を築造した後に再度掘り直し、同後半に内側の堀を造ったとされ、今回の発見は奥州藤原氏時代の末葉もしくは終焉(しゅうえん)を迎えた後に埋めたことになるという。

 県教委生涯学習文化課の櫻井友梓文化財専門員は「今回の調査区は、伽羅御所や無量光院などに面した当時の平泉の中心部。平泉の中心と柳之御所の関係を考える上で大きな成果と言える」と話す。

 現地説明会は24日午後1時から、同遺跡の追加調査として実施されている高館跡第9次調査と併せて開催する。高館跡は柳之御所遺跡の北に位置する丘陵地で、第9次調査では丘陵地を囲む堀跡の位置を確認したほか、堀と直行する溝跡が検出されている。問い合わせは柳之御所遺跡調査事務所=0191(46)2820=へ。