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コラム 記者ワープロ

「きょうは立派」「父に感謝」 佐々木満さん・慶将さん親子

(10/4)
フェンシング成年男子フルーレで優勝した佐々木慶将さん(左)と父満さん

フェンシング成年男子フルーレで優勝した佐々木慶将さん(左)と父満さん

フェンシング成年男子フルーレ
日本一に固い握手

 県勢初優勝を飾ったフェンシング成年男子フルーレ。五輪銀メダリストを破る活躍を見せた選手兼監督の佐々木慶将さん(25)=一関市花泉町出身、共輪自動車=は、父親で少年女子監督の満さん(61)と親子で地元国体に出場している。生まれ育った一関で日本一に輝き、指導してくれた父への感謝を新たにする。

 競技初日の2日は緊張に襲われて攻めあぐね、見守る満さんも不安がよぎったほど。それでも3日は地元の歓声を支えにして気持ちを切り替え、チームメートと共に白星を重ねた。

 決勝で対戦した宮城の淡路卓選手は日本大の1年先輩で、子供の時から何百試合と対戦して一度も勝てなかった相手。ロンドン五輪男子フルーレ団体で銀メダルを手にする瞬間も目の前で見た尊敬する先輩だが、「どうやってポイントを奪ったか覚えていない」ほど夢中で攻めた。チームメートの喜ぶ声とスタンドの大歓声が耳に入り、それで勝利を確信した。

 全日本選手権で優勝経験のある満さんは、小学生だった慶将さんにフェンシングの基礎をたたき込んだ。プレースタイルや弱点、好不調の波も全て分かる。その息子が憧れの先輩を破り、うれし涙を流す姿に「思わずぐっときた」と明かすが、少年女子の試合が迫っていたため祝福の言葉をいったんのみ込んだ。

 「おめでとう。よく淡路に勝ったな」。一段落した会場内で、握手しながら伝えた。努力の軌跡を知っているからこそ、「正々堂々きちっとやった。きょうは立派だ」と賛辞を惜しまなかった。

 慶将さんは「最初の指導者でフェンサーの将来が決まる。基本をしっかり教えてくれた父に感謝している」とこれまでの歩みを振り返り、「優勝できたのは技術だけでなく、応援してくれる人たちのおかげ。さらに土台を固め、国内で1試合ずつ勝ち、海外に挑戦したい」と夢を描く。

 満さんが全日本タイトルを引き合いに「俺は日本一だ」と言えば、慶将さんも「タイトル数は僕の方が多い」とやり返す。県フェンシング界を牽引(けんいん)してきた親子の物語は、国体を通過点にこれからも続く。