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コラム 記者ワープロ

新館移転で利用急伸 昨年度・一関図書館 貸出点数県内トップ

(10/12)
児童コーナーが拡充するなどして利便性が高まった一関図書館。新館オープン以来利用が急増している

児童コーナーが拡充するなどして利便性が高まった一関図書館。新館オープン以来利用が急増している

児童コーナー拡充、時間延長
 一関市大手町の一関図書館(小野寺篤館長)は2014年7月の新築移転をきっかけに利用が急伸している。15年度の個人貸出点数は43万4154点と13年度の2・35倍に増え、県内トップに。豊富な蔵書をはじめ、児童コーナーの拡充や開館時間延長などで利便性が高まり、街中の文化拠点として市街地のにぎわい創出にも一役買っている。
 同市田村町の旧館は14年3月に閉館し、3カ月の休館を経て鉄筋コンクリート造り3階建ての新館がオープンした。延べ床面積(1階駐車場を除く)は4772・10平方メートルで、旧館の約5倍。蔵書数は約4万2000点余り増え、26万5101点(15年度末現在)となった。

 配架に工夫を凝らすとともに、平日は開館時間を午後8時まで2時間延長。広い駐車場とアクセスの良さとの相乗効果で、仕事や学校帰りの市民の利用が増えた。児童コーナーを拡充し、週2回ほどおはなし会を開く「おはなしのへや」や授乳室を完備。交流スペースや学習室、カフェも設けるなど、利用方法の幅が広がり気軽に立ち寄れる施設となった。

 県立図書館がまとめた県立、市町村立図書館の利用状況によると、新館の初年度の貸出点数は30万9299点で9カ月間ながら県内3位に浮上。初めて通年運営した15年度は2位の盛岡市立(36万5315点)や北上市立中央(34万6682点)、県立(28万5289点)を大きく上回った。

 利用者を年代別に見ると、60歳以上が全体の約4分の1、30歳以上が8割近くを占める傾向は変わらないが、各年代とも13年度比で2倍程度増加。中でも19~22歳(学生世代)は4・03倍、13~15歳(中学生)は3・63倍と若い世代で伸びている。

 貸し出しが増えた分類は雑誌(同4・87倍)、語学(同3・96倍)、視聴覚資料(同3・80倍)。語学は英語多読講座を開設するなど注力している分野で、雑誌と視聴覚資料も利用者のニーズに応じてタイトルを増やしている。閉館前2時間の平均貸出点数は全体の1割に上り、開館時間延長の成果も表れた。

 基本理念「でかけよう ことばの海へ 知の森へ」は、同市ゆかりの国語学者大槻文彦が編纂(へんさん)した近代的国語辞典「言海」にちなむ。小野寺館長は「基本理念が具体化しつつあり、学んだ言葉を使っていろんな知識を得る手伝いができている。今後も読書環境の充実と地域の特色を生かした運営を目指し、じっくり取り組みたい」と話している。