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コラム 記者ワープロ

向井潤吉 “幻の作品” 「五串晩秋」を展示 市博物館企画展

(10/25)
市博物館で特別展示されている向井潤吉作の「五串晩秋」。厳美町のかやぶき民家が写実的に描かれている

市博物館で特別展示されている向井潤吉作の「五串晩秋」。厳美町のかやぶき民家が写実的に描かれている

所蔵者の厚意で

 一関市厳美町の市博物館で、“民家の画家”として知られる向井潤吉(1901~95年)が一関で描いた「五串(いつくし)晩秋」が特別公開されている。所在不明の作品だったが、企画展「向井潤吉 みちのくの民家」(11月13日まで)に合わせて情報提供を呼び掛けたところ、所蔵者が申し出て期間中の展示が実現。秋の深まりを感じさせる厳美町の農村風景が、来館者の目を引き付けている。

 向井は京都市出身。戦後は徐々に失われつつあったかやぶき民家をモチーフに日本各地の風景を写実的に描いた。一関の風景を題材にした「五串晩秋」については画集などで存在が確認されていたものの、所蔵者が分からず取りそろえることができなかったため、館内にパネルを掲示して情報を呼び掛けた。

 9月に向井本人から同作品の寄贈を受けたという所蔵者が来館。「ぜひ一関の皆さんに見てほしい」と申し出たといい、作品鑑定を経て17日から特別公開している。

 同作品は縦45・5センチ、横53センチで、69年に描かれた。晴れ渡った青空とかやぶき屋根のコントラストが印象的で、民家の周りにあるホニオや柿の木が秋の深まりを表現している。

 開館時間は午前9時~午後5時。小岩弘明副館長は「この民家はもうなくなってしまったが、博物館の近くにあったようだ。所蔵者の厚意で展示することができた幻の作品なので、この機会にぜひ実物を見てほしい」と話している。