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コラム 記者ワープロ

ハクタク御膳 再現 平泉町内食関係者ら 「郷土食」魅力発信へ

(11/8)
平泉町内の食の関係者によって再現された平安時代の供宴料理

平泉町内の食の関係者によって再現された平安時代の供宴料理

平安の小豆汁、唐菓子、芋粥…

 平泉町の女性有志で組織する「平泉ほっとする食のプロジェクト」のメンバーと町内飲食店関係者らは、平安貴族の日記などに記されている供宴料理を再現した。小麦粉で作る平泉の郷土食「はっと」に似た「餺飥(はくたく)」など、平泉文化遺産センターで開催中の平泉世界遺産登録5周年特別企画展で再現展示されている供宴料理で、関係者は「平泉の郷土食にもつながる平安の食で、平泉の食の魅力を発信していければ」と話している。

 再現された料理は、小麦粉を練って延ばし6センチの長さで細く切った麺を湯がいた餺飥と、餺飥のつけ汁「小豆汁」、小餅、小麦粉、米粉を団子状にして油で揚げた唐菓子(からくだもの)、そぎ切りにしたヤマノイモを甘味で煮込んだ芋粥(がゆ)、荏裹(えづつみ)(漬物)など。

 平安貴族の日記には、藤原道長ら摂関家藤原氏が奈良の春日社の神事と競(くらべ)馬(うま)の後に黒木御所で催したうたげで、庭にテント状のものを建てて8~20人の舞姫が雅楽に合わせて餺飥を打ち、小豆の汁を添えて天皇や関白をもてなしたなどという記述が残る。鎌倉時代には公卿の前に餺飥と瓶子(へいし)、土器、小餅が出され、その後に芋粥、菓子、汁、追物などが供されたとされる。

 これらを基に同展を監修した奈良女子大古代学学術研究センター協力研究員の前川佳代さんが、供宴料理のメニューをひとまとめにして再現する「ハクタク御膳」を提案。6日に同町の旅館アイリス悠で、前川さんとプロジェクトメンバー、町内で「はっと」などを提供する飲食店関係者ら9人が参加して再現した。

 唐菓子の一種で小麦粉をこね、形を整えて油で揚げた「餢飳(ぶど)」を応用したメニューにも挑戦し、参加者は「テークアウトで提供し、知ってもらうきっかけができないか」「揚げたり、焼いたりチップにしたり、ピザの生地にしたりと応用の可能性がある」などとアイデアを出し合った。

 前川さんは「展示を見て食べたいと思う人がいるのではと思い提案した。精進料理でもあり地域の食材で作ることができる。平泉のはっと、餅、団子といった食文化が凝縮されており、ぜひ平泉の食として売り出してほしい」と期待する。