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コラム 記者ワープロ

東山和紙 担い手に 受講生4人 職人養成がスタート

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紙すきの作業場を見学し、鈴木さん(左)から説明を受ける受講生

紙すきの作業場を見学し、鈴木さん(左)から説明を受ける受講生

 一関市は、奥州藤原氏の時代から800年以上の歴史を持つ伝統工芸「東山和紙」の存続、技術継承を目指し紙すき職人を養成する取り組みを同市東山町内でスタートさせた。成り手として応募した4人の受講生が、全4回の講座と2年間の研修で原材料の栽培から紙すきまで一連の工程を学び、技術を身に付ける。

 講座は2017年2月までの日程で12日に開講。成り手の募集には市内各地から応募があり、書類審査と面接で4人(うち補欠2人)が選ばれた。

 東山地域交流センターで開かれた初回講座では、紙すき職人の鈴木英一さん(同町長坂)が「紙すきに使う箕(す)や箕桁も、壊れたら自分で直さないといけない。紙をすいた後、きちんと保存をしないと長持ちしない」などと基本的な作業について説明。同町長坂の山谷和紙共同作業場や楮(こうぞ)畑の見学も行われた。

 受講生の伊藤萌絵さん(33)=同町=は「早く知識を身に付け、一人でも和紙をすけるようになりたい」と意気込みを語った。

 東山和紙は自然な色合いと素朴さが特徴で、寒さの厳しい冬期間に紙すき作業が行われる。平泉・藤原文化の遺産として長い歴史を持つが、昭和初期に約300人いた紙すき職人は、高齢化や西洋紙の普及などにより現在2人だけとなった。

 講座では座学で東山和紙の歴史や基礎知識を学ぶほか、紙すきも体験。全講座修了後、来年4月から研修に入る。市東山支所の松岡睦雄支所長は「原材料の楮などを育てるところから商品にするまでを一貫して覚えてもらえるよう応援し、稼業として歴史ある東山和紙を次の世代に残せるよう取り組んでもらいたい」と期待している。