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コラム 記者ワープロ

往時思い荘園米奉納 本寺地区住民ら中尊寺へ

(12/13)
骨寺村荘園遺跡内で収穫された新米を中尊寺に届けようと、雪が降り積もった道中を進む地区民ら

骨寺村荘園遺跡内で収穫された新米を中尊寺に届けようと、雪が降り積もった道中を進む地区民ら

活動10年、継続期す

 一関市厳美町本寺地区の骨寺村荘園遺跡内で収穫したコメを平泉町の中尊寺へ奉納する「骨寺村荘園中尊寺米納め」(本寺地区地域づくり推進協議会主催)は11日に行われた。10年目を迎えた今年は、地区民や荘園米オーナーら97人が参加。雪が降り積もる中、行列をつくって新米を運び、約800年前から続く平泉との縁を一層深いものとしながら、伝統継承への誓いを新たにした。

中尊寺本堂で初めて行われた貢納式。新米を本尊の前に供え、同寺大長寿院の菅原住職が読経した

中尊寺本堂で初めて行われた貢納式。新米を本尊の前に供え、同寺大長寿院の菅原住職が読経した

 骨寺村は、奥州藤原氏が平泉を治めていた平安時代末期、300年以上にわたり同寺を経済的に支えた経蔵別当領。米納めは住民が供物を背負って経蔵へ奉納に向かう様子を再現するもので、2007年から開催。11年に「平泉の文化遺産」が世界遺産に登録されてからは、同遺跡の追加登録も目指して取り組んでいる。

 今回は新米(30キロ)とまきのほか、10回記念の手拭いや供え餅、米袋(2キロ)を用意。同市をはじめ、関東や九州からも参加者が集まった。同遺跡内の駒形根神社で安全祈願を行った後、法被や白装束に身を包み、のぼり旗を掲げて真っ白に雪化粧した本寺川沿いの道を進んだ。

 同寺の月見坂に差し掛かると、観光客らに「平泉と縁のある骨寺村からコメを届けに来ました」などとアピール。節目の今年は本堂で初めて貢納式を行い、同協議会員が参加者一人ひとりの名前を読み上げた後、俵や供物を本堂へ運び込んだ。

 本尊に供えられた新米を前に、別当で同寺大長寿院の菅原光中住職が読経。「丹精込めて作ったコメを奉納していただきありがたい。本寺の皆さんには世界遺産の追加登録という大きな目標もある。私たちも平泉を盛り上げたいと考えているので、今後も協力を頂きたい」と感謝した。

 同遺跡の田植えや稲刈りにも参加した岩手大農学部3年の髙橋千尋さん(22)は「本寺からの道を実際に歩いてみて、平泉とのつながりや荘園の歴史を実感できた」と充実した表情を浮かべた。

 同協議会の佐藤勲会長は「多くの人のおかげで節目を迎えられた。地元住民だけでなく、学生や一般の方々にも参加してもらい、本寺を知ってもらうことに大きな意味がある。今後も平泉や中尊寺と関わりを持ちながら、歴史や景観を守り伝えたい」と語っていた。