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コラム 記者ワープロ

過去学び防災提案 本寺中生 栗駒山調査結果など報告

(12/14)
1944年の栗駒山の噴火を知る地元住民への聞き取り調査の結果を報告する本寺中の生徒

1944年の栗駒山の噴火を知る地元住民への聞き取り調査の結果を報告する本寺中の生徒

 一関市厳美町の本寺中学校(金野勝紀校長、生徒16人)は13日、同町の骨寺村荘園交流館で防災学習の報告会を開いた。生徒が身近な火山・栗駒山に関する調査結果や、自分たちが提案した避難経路を地域住民ら約20人に発表し、過去の自然災害を踏まえた防災の大切さを発信した。

 同校は2016年度、県から「実践的防災安全教育支援事業」(いわての防災スクール)モデル校の指定を受け、岩手大教育学部の土井宣夫教授の協力を得て防災教育を実施。全校生徒が地元住民への聞き取りや同山での現地調査を通じ、1944年の同山の噴火と地域への被害、噴火のメカニズムを学んできた。

 総まとめとなる報告会では、生徒がプレゼンテーションを行った。44年の噴火を知るお年寄り20人に話を聞いたといい、「磐井川が白く濁り、魚がたくさん死んでいたらしい」「噴火の1カ月ほど前から小さな地震が毎日あったそうだ」などと当時の状況を詳しく紹介。現在の同山の様子については、現地調査の結果を基に「地獄谷付近では硫化水素が発生し、樹木が枯れていた」「昭和湖は硫黄の臭いが強く、ガスを多く含んでいると湖の色は青っぽくなる」などと説明した。

 噴火の際に懸念される被害として▽酸性水▽溶岩や噴石、火山灰などの噴出物▽地震の発生―などを挙げ、緊急時のための避難経路を発表。主要道路の寸断やクマの出没も考慮して同校から自宅までの安全なルートを提案し、参加者の興味を引いていた。

 防災のために家庭で取り組んでいることや、地域の一員としてこれから何をすべきかについて意見交換。「非常食の備えは大切だ」「過去の災害を知っておけば、未然に防ぐこともできる」といった声が上がる中、佐藤由奈さん(2年)は「地域活性化に取り組んで若者を増やすことで、消防団などの防災組織を強化することもできるのでは」と提案した。

 同校では17年度も避難経路を歩くなどして防災学習を続ける予定。土井教授は「ここまで調査を進め、非常時の備えについて考えたことは素晴らしい。生徒の聞き取りで当時の詳しい状況や新事実が判明したので、今後の防災研究にも役立つはずだ」と評価していた。