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コラム 記者ワープロ

鬼儺會 裸参り復活へ 平泉・達谷西光寺

(12/26)
達谷西光寺の建築を手掛ける宮大工佐藤時男さんと松明を試作する阿部さん(右)

達谷西光寺の建築を手掛ける宮大工佐藤時男さんと松明を試作する阿部さん(右)

地元青年らが準備

 平泉町の達谷西光寺で、1月2日深夜から翌日未明にかけて行われる「鬼儺會(おにばらえ)」の裸参りが復活する。同寺修正会(しゅしょうえ)の神事の一つで、下帯姿の男たちが年縄を奉納し、松明(たいまつ)で清める祓(はら)いの行事だが、明治時代の修験の廃止などで途絶えていた。地元の青年らが復活に向けて準備を進めている。

鬼儺會の裸参りが復活することになった達谷窟毘沙門堂

鬼儺會の裸参りが復活することになった達谷窟毘沙門堂

 同寺は達谷窟(たっこくのいわや)毘沙門堂を根本道場とし、その神域に建つ諸堂と別当の達谷西光寺境内の諸堂、および鎮守社から成る神仏混交の社寺。

 鬼儺會は正月1日から8日まで行われる修正会の神事の一つで、3日の初夜(そや)座、後夜(ごや)座を前に堂内を清める。三つの祓いと神楽奏上から成り、裸参りはその最初の祓いに当たる。

 同寺によると、裸参りは同寺脇院の羽黒派修験「教覺院」の山伏が執り行っていたが、修験の廃止で松明による祓いが途絶え、戦前までは年縄の奉納のみが続けられていたという。

 復活に向けて動くのは地元で建設業を営む阿部徹さん(43)。2014年に同町の毛越寺で行われている常行堂二十日夜祭に参加したのを契機に県内各地の蘇民祭に参加し、伝統行事の魅力を知った。

 16年4月に発足した「岩手の蘇民祭保存会」に参画したのをきっかけに、戦前の鬼儺會の様子を知り、本来の姿を再現したいと同寺の達谷窟敬祐別当に打診。10月には同保存会の協力を得て鬼儺會講を立ち上げ、裸参りの復活に向けて関係者の協力を得ながら準備を進めている。

 阿部さんは「祭りを通じて神仏と向き合うことで自分と向き合い、気付きを得られた。前向きな気持ちになれる体験を若い人に味わってもらうきっかけの一つになれば」と語る。

 当日は20~30人の男衆が参加を予定。午後10時ごろから達谷川で身を清めた後、年縄を奉納、松明による祓いが行われる。別当による神事と祓いに続き、先導役と松明、鬼子、祓い役が堂内を清めた後、護摩でたいた餅が放り投げられる。毘沙門堂前庭ではかみしもに分かれて豊作を占う餅の争奪戦が行われ、結びに神楽が奏上される。