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コラム 記者ワープロ

懐かしのおやつ 豆餅

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自宅で豆餅を作る菊池さん。「餅をつくのに時間はかかるが、豆とみそだれを加えるだけなので作るのは簡単」と話す

自宅で豆餅を作る菊池さん。「餅をつくのに時間はかかるが、豆とみそだれを加えるだけなので作るのは簡単」と話す

 農作業の休憩時間や小腹がすいた際のおやつとして、かつてはどこの家庭でも作られていた「豆餅」。栄養価の高い黒豆などがたっぷりと入っていて腹持ちが良く、固めた餅を焼いていつでも食べることができることから、地域の伝統保存食として親しまれた。

 正月料理以外で黒豆を用いる人や、家庭で餅をつく機会が減っているためか、時代とともに手作りする人は減少。一関市内各地で豆餅の調理を指導する菊池悦子さん(66)=同市大東町沖田=も、2009年に県「食の匠(たくみ)」認定を受けるまでほとんど作ったことがなかったという。豆を使ったオリジナルメニューを考える際、幼い頃に祖母が手作りしてくれた凍(し)み餅が頭に浮かび、同じ保存食としてよく口にしていた豆餅に着目。砂糖や日本酒を入れたみそだれを加え、懐かしのおやつを自分流の味付けで復活させた。

豆餅に使用する黒豆と青豆。フライパンでやや焦げ目が付くまで焼く

豆餅に使用する黒豆と青豆。フライパンでやや焦げ目が付くまで焼く

 作り方は簡単で、豆と一緒に蒸したもち米にみそだれを流し込んで機械でつくだけ。入っているのは黒豆のみかと思いきや、固まった餅を切り分けると隠れていた青豆が現れる。味わった人からは「かく(隠)らせもち」とも称された。

 粘り気のあるつきたてを食べるも良し、みその風味が増した焼き餅を味わうも良し。「軟らかい餅の中にある、二つの豆の思い掛けない食感が面白い。青豆は黒豆よりもやや甘味があるので、味の違いも楽しんで」

みそだれを加えるなどしてアレンジした豆餅

みそだれを加えるなどしてアレンジした豆餅

 調理の手軽さとそのおいしさが評判を呼び、今では各地の講習に引っ張りだこ。「レシピを覚えるだけで終わらせてはもったいない。古里の味、お母さんの味として家庭で作ってもらい、子供たちや若い世代にも定着してほしい」と願う。