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コラム 記者ワープロ

懺悔懺悔 六根清浄 達谷窟毘沙門堂 鬼儺會で裸参り復活

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達谷窟毘沙門堂前庭で投げ入れられた護摩餅を奪い合う男たち

達谷窟毘沙門堂前庭で投げ入れられた護摩餅を奪い合う男たち

 平泉町の達谷窟(たっこくのいわや)毘沙門堂の鬼儺會(おにばらえ)は、2日深夜から3日未明にかけて営まれた。明治初期の修験道廃止で途絶えていた男たちの裸参りが復活。冷たい雨が降りしきる中、下帯姿の男たちが無病息災を祈り、年縄の奉納やたいまつによる祓(はら)い、護摩餅の争奪戦などを繰り広げた。

 鬼儺會は、達谷窟毘沙門堂を根本道場とする達谷西光寺で、元日から8日まで執り行われる修正会の神事の一つ。三つの祓いと神楽奏上から成る。

年縄を奉納し境内に入る裸参りの男たち

年縄を奉納し境内に入る裸参りの男たち

 裸参りは修験によって執り行われた最初の祓いで、明治初期に大半の行事が途絶えたが、地元で建設業を営む阿部徹さん(43)が同寺や地元関係者、岩手の蘇民祭保存会団体協議会などの協力を得て復活にこぎつけた。

 午後10時すぎ、裸参りの男たちが近くを流れる川の水で心身を清めた後、腰に巻いた年縄を二の鳥居に結び付けて奉納。「懺悔(さんげ)懺悔、六根清浄(ろっこんしょうじょう)」などと唱えながらたいまつで道場を祓い、前庭に設けられた井桁に積んだ燃え盛る木に上り気勢を上げた。

 達谷窟敬祐別当ら寺僧による祈祷(きとう)、祓いに続き、災いや病気を封じ込めた鬼の面を逆さに背負った男児らよる「鬼子登り」で道場が祓い清められると、護摩たきした一升餅が堂外へ放り投げられ、前庭で男たちによる餅の争奪が始まった。

 争奪を終えると、達谷窟毘沙門神楽が初神楽を奏上。餅の焦げ方でその年の農作物の出来を占う作だめしでは米はやや不良、葉物野菜などは良し、クマなど獣の出没は多く、気候は夏がやや暑く紅葉はきれい、年の暮れまで暖かいなどと出た。

 裸参りには岡山、大阪、東京の各都府県を含め20人が参加。阿部さんは「大勢の協力や全国から同じ気持ちを持つ人に集まってもらい、復活させることができた。地域に根付いた祭りとして継承していければ」と話していた。