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コラム 記者ワープロ

獅子 躍動の新年 30年ぶり地域巡行へ稽古 舞川の保存会

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約30年ぶりの地域巡行復活に向け、熊谷会長(右)と共に演舞の稽古に励む善楽流獅子舞の会員

約30年ぶりの地域巡行復活に向け、熊谷会長(右)と共に演舞の稽古に励む善楽流獅子舞の会員

 一関市舞川地区で、300年以上にわたり伝承されている「善楽流獅子舞」。保存会員の減少などで時代とともに演舞の場が減っていたが、昨秋から若手が参入したことにより、活性化への兆しが見え始めた。2017年は、30年近く途絶えていた地域巡行の復活が最大の目標。3月の本番に向け、雄々しい獅子頭を振りながら一丸となって稽古に励んでいる。

 同獅子舞は、舞川地区の熊野神社に祭られた熊野権現に基づく伝承芸能。かつては旧暦2月に悪魔払いや家内安全、五穀豊穣(ほうじょう)を祈って地区内の家々を巡行したり、祭事で舞を披露したりしていたが、会社勤めの増加や高齢化などにより、実際に活動する会員が1桁台まで減少。平成以降は、地元幼稚園での公演が数少ない披露の場だった。

 往時の活気を何とか取り戻そうと、昨年11月に地元の若者に声掛けをして練習会を開催。会員の丁寧な手ほどきで伝承芸能の魅力に触れた30代の男性3人が「伝統の舞を絶やしてはいけない」「仕事は忙しいが、地域の将来のために振り付けを覚えたい」と、後継者となる決意を示した。

 昨年末の稽古では熊谷典男会長(80)を中心に10人近くのベテランが集まり、基本の足運びや、獅子頭の歯をガチガチと鳴らす迫力満点の演技を指導。会社員佐藤充さん(38)は「獅子舞は小さい頃に見ていた記憶があり、父も参加していたので懐かしい。ステップは難しい部分もあるが、伝統の地域巡行に参加したい思いがあるので頑張りたい」と話し、真剣な表情で取り組んでいた。

 今年は地区外の新年会にも出張して厄払いをするといい、熊谷会長は「非常に幸先の良いスタート。若手が入り、保存会全体が目が覚めたように活動的になってきた。この勢いを失うことなく、獅子舞の力で地域を盛り上げていきたい」と意欲を見せる。