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コラム 記者ワープロ

近代製鉄に先覚者 平泉中で世界遺産出前授業 橋野鉄鉱山

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平泉中2、3年生に橋野鉄鉱山の世界遺産出前授業を行う達増知事(左)

達増知事が紹介

 平泉町立平泉中学校で24日、達増拓也知事による「世界遺産出前授業」が行われた。2015年に「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産に登録された釜石市の「橋野鉄鉱山」をテーマにした知事による初の授業で、橋野鉄鉱山の概要や価値を生徒に分かりやすく教え、地元の世界遺産「平泉の文化遺産」と共に後世に伝えていくことを期待した。

 達増知事は授業で、日本が欧米以外で初めて近代的な工業国となったことを示す23の資産によって世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」に登録されたこと、その一つである橋野鉄鉱山は洋式高炉による製鉄の始まりを示す資産であることなどを解説。

 橋野鉄鉱山の製鉄の始まりの重要な要素として良質な鉄鉱石と盛岡藩出身で日本近代製鉄の父といわれる大島高任の存在を挙げ、「平泉も奥州藤原氏初代清衡がいなければ平泉の世界遺産はなかった」と世界文化遺産における先覚者の存在を重視した。

 平泉と橋野鉄鉱山の二つの世界遺産に加え、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産の一つとして世界遺産登録を目指す「御所野遺跡」(一戸町)についても紹介。縄文土器、建造物国宝第1号の中尊寺金色堂、毛越寺の浄土庭園、製鉄、現代の自動車産業、南部鉄器や秀衡塗など伝統工芸品を取り上げ、「人と自然が一体となったものづくりの伝統が今に伝わっていると思う」と語った。

 達増知事の授業を受けた2年生53人と3年生22人は、鉄鉱炉はいつまで機能していたのか、どれぐらいの鉄鉱石が産出したのか、何人ぐらいの人が製鉄などに携わったのかなどと熱心に質問。3年の千葉理奈さん(15)は「岩手は多くの遺産に恵まれ、日本の産業に大きく貢献したことを知り、岩手に住んでいることを誇りに思った。岩手だけでなく全国の世界遺産に興味が持てた」と話していた。

 授業は、児童生徒の郷土の歴史や文化への理解を深め、平泉の文化遺産を次世代に継承する目的で08年度に開始。16年度は「橋野鉄鉱山」を新たに取り入れ、2月までに県内小中学校19校で行われる。