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コラム 記者ワープロ

「医食同源」のまち発信 摘み草料理試食や講演会

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建部清庵の偉業を発信した「清庵祭」。ヨモギやドクダミといった身近な山野草を使ったメニューが振る舞われ、来場者が舌鼓を打った

建部清庵を顕彰

 一関市の建部清庵文化顕彰会が主催する「清庵祭」は28日、同市田村町の世嬉の一酒造で開かれた。6月に市内で開催される一関ハーブフェスティバルのプレイベントを兼ねた講演会や摘み草料理の試食を繰り広げ、一関ゆかりの医者建部清庵(1712~82年)の業績と身近な山野草の活用法を広く発信した。

 同祭は、飢饉(ききん)から民を救うために食べられる山野草などを書物にまとめた清庵の偉業を後世に伝えようと、2016年に続き開催。今回は清庵が書物で紹介している山野草を“和のハーブ”と位置付け、同フェス実行委員会と連携してイベントを企画した。

 同日は市内外から約130人が来場。山野草をぬくもりあふれるタッチで描いた絵手紙やリースなどを展示したほか、ハーブにちなんだ講演会、同顕彰会の活動報告などが行われた。

 摘み草料理の試食では、ドクダミとリンゴのジュース、菜の花の押しずし、ツクシの粕(かす)漬け、ヨモギのクッキーなど、多彩なメニューが並んだ。このうち「スベリヒユのだし風」は、畑などに生えるスベリヒユをゆでて水にさらし、キュウリ、シソの実と混ぜてみりんやだし汁で味付けした一品。来場者は「食べられる草とは知らなかった」「トロトロした食感で意外とおいしい」などと興味津々の表情で味わっていた。

 同市大東町から訪れた鳥畑ふくさん(65)は「どれも身近な草だが、初めて見る料理ばかり。ハコベのかき揚げなどがおいしかった。自分でも作って食べてみたい」と満足そうだった。

 同顕彰会の小田嶋次勝会長は「一関は自然豊かで山野草も豊富。和のハーブで健康になる『医食同源』のまちとして、清庵先生の偉業を伝えながら地域を盛り上げたい」と話していた。

和のハーブの薬効について分かりやすく紹介する林副理事長

多くの薬効、和ハーブ普及を
フェス・プレイベント専門家が魅力紹介

 28日の清庵祭に合わせて開催した一関ハーブフェスティバルのプレイベントでは、ハーブの専門家ら3人による講演会が開かれ、日本のハーブ医学の歴史や薬効などを分かりやすく伝えた。

 プレイベントは6月24、25の両日開かれる同フェスに向け、実行委が企画。第1弾の今回は建部清庵文化顕彰会の小田嶋次勝会長、NPO法人日本メディカルハーブ協会の林真一郎副理事長、NPO法人ジャパンハーブソサエティー仙台支部の宍戸多恵子支部長が講師を務めた。

 このうち林副理事長は「今作られている薬の多くはハーブを原点としている」と説明。「明治維新で外国の文化が入ってきた時は抗生物質は存在せず、ラベンダーなどを活用したハーブ医学が主流だった」と語った。

 日本にも体に良い“和のハーブ”が古来から存在するとし、糖尿病に効果があるとされる桑の葉などを紹介。先人が残した史料にも薬効が正しく記されているといい、「昔の人は非常に理にかなった治療法を行っていた」と分析した。

 和のハーブには体の悪いものを輩出するデトックス効果や、活性酸素を消して肌へのダメージを減らす作用があるものが多いと指摘。「身近な山野草は健康のために大いに役立つ。清庵の教えに基づき、地域に和のハーブを普及してほしい」と呼び掛けた。

 第2弾は3月19日に一関市花泉町の花と泉の公園、第3弾は4月1日に同市藤沢町の館ケ森アーク牧場で実施。講演やワークショップを行う予定で、橋本志津実行委員長は「イベントを通じてハーブの良さや楽しさを広め、フェスの成功につなげたい」と話していた。