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コラム 記者ワープロ

声反映、ファン拡大 地域活性化へ波及期す

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特区によるどぶろくの製造販売を始めて5年となった佐藤さん。地域の活性化に期待を寄せる

藤沢 佐藤静雄さん
どぶろく製造販売5年

 一関市藤沢町藤沢字馬ノ舟の佐藤静雄さん(73)が、特区によるどぶろくの製造販売を始め5年を迎えた。この間、消費者の声や自らのアイデアを商品開発に生かし、首都圏での販売も実現させるなど駆け足で走り続け、ファンの拡大に努めてきた。

 自宅で農家民宿「観樂樓(かんらくろう)」を営む佐藤さんは、かねてから「宿泊客にどぶろくを提供したい」と考えていた。

 2011年に当時の藤沢町が「どぶろく特区」の認定を受けたのを機に準備を進め、酒類製造免許の交付を受け、同年12月に自宅の工房で仕込みを開始。翌1月に「どぶろく」第1号を完成させた。

 「あんちゃん」とみんなが親しみを込めて呼ぶニックネームから「あんちゃんのどぶろく」と名付けた。ほのかな甘みと、米のうま味が楽しめる青ラベル(甘口)、赤ラベル(辛口)に加え、古代米「朝紫」で薄紅色に仕上げた「縄文の華」を商品化した。

 その後も、「手軽に試せる小瓶があれば」との声をヒントに、14年にミニサイズの「ちびろく」を発売。15年からは県オリジナルの酒造好適米「吟ぎんが」での仕込みを始めるなど、消費者の声やアイデアを商品開発に生かしている。

 工房は一年を通じて仕込みが可能で、年に20回ほど仕込む。この5年間に仕込んだ回数は105回を数えた。うまさを決めるのは温度管理。佐藤さんは「気温の変化に対応できるか不安もあったが、このごろは慌てなくなった。経験が生きて、年間を通じて安定した味になっている」と笑顔を見せる。

 民宿の宿泊客に提供するほか、市内の産直などでも販売。電話やファクスで注文を受け付ける地方発送サービスも行う。物産展にも積極的に参加し、知名度アップを図る。

 昨年12月には、全国の隠れた名産品を集めた東京・浅草の商業施設「まるごとにっぽん」での販売も始まった。

 佐藤さんは「おいしいと言ってもらえるのがうれしい。最初は珍しいと地元が支えてくれたが、次第に宿泊客や口コミでファンが広がり、味を分かってくれる人が増えてきた。地元の消費を増やし、販路拡大にも力を入れたい」と、どぶろくによる地域の活性化に期待を寄せる。