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コラム 記者ワープロ

20年ぶり里帰り 平泉文化遺産センターで公開 志羅山遺跡出土

(2/7)

 

開館時間は午前9時~午後5時(入館は4時30分)。入館無料。

鴛鴦文銅象嵌鏡轡

 平泉町の平安時代後期(12世紀)の池跡から出土した鉄製の馬具「鴛鴦文銅象嵌鏡轡(えんもんどうぞうがんかがみくつわ)」(国指定重要文化財)が、約20年ぶりに里帰りを果たした。奥州藤原氏と馬の関わりを示す貴重な資料で、3月末まで同町の平泉文化遺産センターで公開している。

 轡は、馬の口にかませ、手綱を付けて馬を操るのに用いる馬具の一つ。馬の口にかませる「喰(はみ)」の両端に、手綱を結ぶ「引手(ひって)」、馬の両側の頬に当たる喰と引手の連結部に左右対称に取り付けられた円盤状の「鏡板(かがみいた)」から成る。

 直径約10センチの鏡板の表面には翼を広げた鴛鴦(おしどり)がデザインされており、鉄にたがねで模様を刻み、銅をたたきながらはめ込んだ「象嵌」の技法が用いられている。

 1997年に県埋蔵文化財センターによる志羅山遺跡第66次調査で、馬の歯や骨などと共に出土。保存処理が施された後、県立博物館で展示されていた。

 同センターによると、志羅山遺跡から出土した轡は、後白河上皇の御所があった法住寺殿(京都)出土の轡とよく似ており、乗馬の風習や、京都から熟練工人を招聘(しょうへい)して平泉で製作させるなど技術や人的な交流があったことが分かる。

 当時の馬は現代のサラブレッドなどと比べ小型で脚が太くて短く、どっしりした体形と考えられ、池跡から馬の歯や骨と共に出土していることから、馬を用いた何らかの祭祀(さいし)が行われていた可能性もあるという。

 緻密で丁寧な装飾を加えた轡は全国でも類例が少なく、同センターは「奥州藤原氏に関連する人や位の高い人が所有していた馬に用いられたのではないか。奥州藤原氏と馬の関わりにイメージを膨らませてほしい」としている。

 開館時間は午前9時~午後5時(入館は4時30分)。入館無料。