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コラム 記者ワープロ

技能グランプリ 初出場で銀賞

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第29回技能グランプリで獲得した「建築大工」の銀メダルに胸を張る小野寺さん。手前は課題だった「正六角形小屋組」の習作

「建築大工」県代表の小野寺さん(千厩)
高評価得て「次こそ」

 一関市千厩町磐清水の小野寺技建(小野寺敏代表)で代表補佐を務める小野寺剛さん(30)が、第29回技能グランプリ(厚生労働省など主催)に本県代表で出場し、職種「建築大工」の銀賞に輝いた。全国のプロ職人が集う祭典で、初出場ながら腕前を高く評価された小野寺さんは「次は日本一、金賞を狙ってみたい」と“匠(たくみ)の道”を究める決意を新たにしている。

 技能グランプリは、熟練技能者が職種別に日本一を競う大会で、特級や1級または単一等級の技能検定に合格した技能士が出場できる。今回は10~13日に静岡県で開かれ、30職種に全国から514選手が出場。「建築大工」で選手43人のうち、小野寺さんは金賞1人に次ぐ銀賞3人に入った。

 「建築大工」では、正六角形を基本とした桁組に屋根を掛ける「正六角形小屋組」を製作する課題が出された。競技は11、12の両日、11時間30分の制限時間で行われた。

 小野寺さんは、大会前に主催者側から公表された課題図を基に1カ月間、仕事を終えた平日の朝晩と休日に練習。現寸図の作成、部材の木削り、墨付け、加工仕上げ、組み立ての工程を繰り返した。「消化試合は好きじゃない。出来が悪いのを何度作っても仕方ないので、数よりも質を求める。万が一完璧なものができても、自分でアラを探す」という職人魂で、不具合の原因を徹底的に洗い出し、改善を重ねた。

 必要最小限のデータしか知らされないため、自分で解読して展開しなければならない点に難しさがあるといい、「1ミリずれると大変なことになる」と作図の段階から神経を集中させた。大会本番も前半はじっくり取り組み、後半はスピード勝負。部材の刻みは得意で、あまりの速さに審査員が周りに集まって注目するほどの勢いで完遂させ、見事に入賞を果たした。

 23歳以下の青年技能者対象の技能五輪で、2005年度から3年連続の県大会金賞、08年度には全国大会2位に入った実績を持つ小野寺さん。恩師らの後押しもあって初出場した技能グランプリを「自分の腕がどこまで通用するか、試してみたかった。会場の雰囲気もピリピリしていて、みんなプロだなと感じた」と振り返り、受賞には「いつも通りやれば大丈夫だろう、と。当日作った物を見て、とりあえず入賞してくれればと思った」と手応えを感じた様子。「競技はもちろん、同じ目標に向かって努力してきた全国の人と交流できるのがいい」と再挑戦に意欲を高めている。