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コラム 記者ワープロ

長徳寺蘇民祭 湯気上る熱闘

(3/6)

激しい蘇民袋の争奪戦を繰り広げる男たち=一関市藤沢町の長徳寺

鎌田貞幸さん(花巻)取り主に

 一関市藤沢町保呂羽の長徳寺(渋谷真之住職)で5日、123年の歴史を誇る蘇民祭(不動尊蘇民祭精進講本部主催)が行われた。下帯姿の男たちが水垢離(みずごり)や柴燈木(ひたき)登り、蘇民袋の争奪戦(袋ねじり)を繰り広げ、五穀豊穣(ほうじょう)と家内安全、商売繁盛を願った。

 町内をはじめ、奥州市の黒石寺、花巻市の胡四王神社など蘇民祭が受け継がれている寺社の関係者ら約40人の裸男が参加。近くを流れる雉子川(黄海川)で水垢離、不動堂で護摩祈祷(きとう)が行われ、男たちの「ジャッソー、ジョヤサ」の掛け声が響いた。

 男たちがもみ合い、小間木をまきながら「袋ねじり」が始まると祭りは最高潮に。穏やかな空の下、男たちに水が掛けられるたびに悲鳴が沸き、湯気が立ち上った。

 境内を出た男たちは、急斜面の参道を下り、田んぼへとなだれ込んだ。熱のこもった争奪戦の末、花巻市の会社員鎌田貞幸さん(47)が4度目の参加で初の取り主となり、「おととしの3位が最高だったので、本当にうれしい」と笑顔。

 横浜市の自営業平川徳治さん(48)はアットホームな雰囲気に引かれて参加するようになり今年で3回目といい、「温かく迎えてもらい、うれしく思う。祭りの継承に少しでも協力できるよう、みんなと友好を深め来年も来たい」と語っていた。

 同寺の蘇民祭は1894(明治27)年に、油島(一関市花泉町)から不動尊を譲り受けた際、一緒に伝わったとされる。一時、「袋ねじり」が途絶えたが、2012年におよそ半世紀ぶりに復活した。