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コラム 記者ワープロ

互い知る 理解へ一歩 中里・放課後子ども教室

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中里市民センターの放課後子ども教室の指導員として活動している千葉一歩さん(右)

指導員千葉さん
重い障害、介助受け交流

 一関市の中里市民センターの放課後子ども教室で、重度の障害を持つ女性が指導員を務めている。実際に活動をサポートすることは難しいため、子供たちが集うホールで共に過ごすという形で参加。介助を必要とする指導員との交流を通し、子供たちも思いやりの心を育んでいる。

淑子さん(左)から一歩さんの障害や介護の仕方などを聞く中里小の児童たち

女性は、同市中里の千葉一歩さん(26)。CFC症候群という先天性の難病のため、生まれつき手足の自由が利かず、言葉を発することもままならない。19歳の時に脳出血になり、気管切開手術を行ってからさらに障害が重くなり、現在は母親の淑子さん(55)に支えてもらいながら車椅子での生活を送っている。

 一歩さんが指導員となったのは、同教室を実施している中里まちづくり協議会に淑子さんが参加していたのがきっかけ。淑子さんは「年齢以外の条件がないなら、娘と一緒に」と引き受け、2016年10月から運営を手伝っている。

 会場準備や活動のサポートなど動きを伴う仕事はできないが、一歩さんが指導員になってから子供たちの意識も変化。遊びの途中でも車椅子の移乗を自主的に介助したり、自分で作った工作をプレゼントしたりするなど、子供たちから積極的に交流するようになった。

 徐々に介護の気持ちも芽生え、高橋宥葵さん(中里小学校2年)は「(千葉さんの体は)軟らかくて、温かい。これからも体の不自由な人を見たら助けたい」と笑顔を見せる。

 同協議会の辻山慶治会長は「同じ空間にいることで障害を持っている人をより身近に感じ、子供たちの優しい心が育つ。一歩さんも立派な役割がある」と一歩さんと子供たちの交流を温かく見守る。

 淑子さんは「見ているだけで役割を果たせない後ろめたさもあったけど、会員の皆さんから『一歩さんには、一歩さんの働きがある』と言ってもらえて救われた」と同協議会の対応に感謝。「高い意識を持つ人、認めてくれる人が多ければ、障害を持つ人でも働くことができると改めて感じた。他の子ども教室でも同じような指導員が増えていってほしい」と話し、障害を持つ人と健常者が互いに尊重し合う社会の実現を願っている。