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コラム 記者ワープロ

獅子ケ巌 景観に感嘆 市博物館テーマ展

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放浪の絵師・蓑虫山人が明治時代に一関を訪れて描いた絵などを紹介している一関市博物館のテーマ展

「蓑虫山人の足跡」紹介

 一関市厳美町の市博物館(入間田宣夫館長)のテーマ展「蓑虫山人の足跡を訪ねて―一関・平泉―」は、同博物館で開かれている。13歳から48年間にわたり全国各地を放浪し、絵師として一関を含む各地の風景や風俗を描き残した岐阜出身の蓑虫(1836~1900年)の絵などを紹介。蓑虫が見た明治時代の一関の姿をしのぶことができる。6月25日まで。

 蓑虫は、母の死をきっかけに1849(嘉永2)年に放浪を始めた。本名は土岐源吾だが、旅の姿をミノムシになぞらえたことと、美濃国(現岐阜県)出身であることが「蓑虫」の由来とされる。訪れた場所の風景などを絵日記に残したことで知られ、拓本の技法を用いた作品もあり、巧みな表現は考古資料としての役割も併せ持っている。

 1877(明治10)年に初めて東北を訪れ、一関とその周辺には91~94年ごろに訪れたと記録されている。今回は、東磐井地区を中心にした現在の一関市と平泉町を訪れた際に描かれた絵など131点を展示した。

 初日の20日は、相馬美貴子副館長による解説会が開かれた。同市東山町の猊鼻(げいび)渓の舟下りの様子が描かれた「獅子ケ巌探勝ノ図」について、猊鼻渓の名称が付けられる前に訪れ、蓑虫が感心したとされるエピソードを明かし「景観に感嘆して『(大分県の)耶馬渓(やばけい)にも勝る』と語ったらしい。絵巻を描いて世の中に紹介した」と詳しく説明した。

 同市大東町曽慶地区と推定される場所での女性たちによる田植え踊りを題材にした絵には、参加者全員の名前が記載されているとし、「訪れた場所の人々から歓迎されたという蓑虫の人柄も垣間見える。作品には、明治時代の東磐井地区を中心にした人々と地域の様子が生き生きと描かれているのでぜひ見てほしい」とアピールした。

 テーマ展に合わせ、6月11日午後1時30分から盛岡大の熊谷常正文学部長が「描かれた明治の東磐井・蓑虫山人がみたもの」と題して講演する。同日午前10時30分と午後3時10分から、25日午前10時30分からは解説会が開かれる。

 月曜休館。開館時間は午前9時~午後5時(入館は4時30分まで)。入館料は一般300円、高校生と大学生200円。問い合わせ先は同博物館=0191(29)3180=。