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コラム 記者ワープロ

患者の9割 庶民 建部清庵顕彰会講演 藩医記録を解説

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一関藩医建部清庵の医療活動について語る大島さん

 一関市の建部清庵文化顕彰会(小田嶋次勝会長)の文化講演会は26日、同市田村町の世嬉の一酒造で開かれ、会員が江戸時代に一関藩医を務めた建部家の医師像や当時の医療の実態に理解を深めた。

 会員20人余りが参加。県南史談会の会員で元市博物館副館長の大島晃一さんが「藩医建部清庵の医療活動」と題して語った。

 大島さんは、18世紀末から19世紀前半にかけて一関藩医は22家あり、内科12家、鍼灸(しんきゅう)科6家、外科2家、眼科2家だったことを説明。「建部家の専門は外科で6代まで藩医を務め、6代目を除いて清庵の名を受け継いだ」と語った。

 1811(文化8)~12年の清庵の診療記録「医方随筆」と「聴看記」の全症例175例についても解説。診療科ごとの症状のうち、外科については「皮膚面に出る腫れ物や湿疹などが38例で、切り傷や骨折などは24例だった。刀による傷、けががないことが意外だった」などと述べた。

 175人の患者について、身分は武士層が約11%で庶民層が約89%だったこと、年代は10代が最も多い27例だったことなどを説き、「格式ある医家が診療する患者の9割近くが庶民だった。寿命の関係もあるとは思うが、若い人ほど大事にされたことも分かる」と指摘。清庵の医師像としては「外科が専門だったが、診療科目を問わず、あらゆる病気やけがに対応した。信頼があったことは一目瞭然だ」と分析した。

 講演会に先立って総会も開かれ、2017年度事業計画を決め、小田嶋会長を再任した(任期2年)。6月24、25の両日に市内で開かれる「一関ハーブフェスティバル」では、摘み草寄せ植えの展示などを行う。