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コラム 記者ワープロ

看護も言葉が大事 准看生 藤村作品に学ぶ

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看護における言葉の力の大切さについて一関准看の学生に語る及川さん(右奥)

 一関市医師会附属一関准看護高等専修学校(笠原正明校長、学生63人)の1年生34人は8日、市内で文学にちなんだ史跡や施設を巡ったほか、市内在住の作家及川和男さん(83)の講義を通じ、看護職を目指すに当たって言葉の力を高める大切さなどに理解を深めた。

 教科書では学べない地元についてクローズアップしようと、国語の授業で「文学散歩」と題して行われ、今年で12年目。

 学生は同市大手町の同校の周辺にある言語学者・大槻文彦の像、一関藩医・建部清庵の邸跡など11カ所を見学。最後に同市田村町のいちのせき文学の蔵を訪れ、一関ゆかりの詩人島崎藤村に関する著書を持つ及川さんから「一関と島崎藤村・佐藤輔子~看護とことば」と題した講義を受けた。

 及川さんは「看護師のちょっとした声掛けや励ましが患者にどれほど効くか、私も目撃している。看護にとって言葉の力は大事」とした上で、英国の看護師ナイチンゲールも観察の重要性を説いていたと紹介。「言葉の力や想像力を鍛えることは、何も言わない患者の心の中に入り、自分自身を強く美しくすることにもつながる。そのためにも読書は大切」と強調した。

 藤村については、一関育ちで女学校教師時代の教え子だった佐藤輔子との出会いが作品に及ぼした影響を考察。「藤村の作品を考える時、輔子の存在は非常に大きいと言える。文豪といわれるようになってからも一関を訪れていた。『初恋』という作品一つとっても皆さんの想像が広がると思う」と地元に色濃く残る文学的な風土を語った。

 学生の中山美咲さん(39)は「相手の感情を感じ取ったり、想像力を膨らませたりするのに言葉の力が大事と聴いたのが心に残り、すごく深い時間だった。今後の学習に生かしたい」と話した。