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コラム 記者ワープロ

素粒子で岩手山透視 3大学とKEKがプロジェクト

(12/13)
ワークショップで素粒子の観測装置などについて説明するプロジェクト関係者

ワークショップで素粒子の観測装置などについて説明するプロジェクト関係者

将来は噴火予知も

 県立大、岩手大、首都大東京、高エネルギー加速器研究機構(KEK)は12日、物質を透過する性質を持つ素粒子「ミュー粒子」を使い、岩手山の内部構造を透視するプロジェクトを立ち上げたことを明らかにした。宇宙から地上に降り注ぐミュー粒子が通過した痕跡を解析し、同山のマグマを含めた内部構造の把握に取り組み、将来的には火山の終息や噴火予知など火山防災につなげる。

 プロジェクトの構成団体の関係者が同日、盛岡市内で開催されたワークショップで概要を明かした。ミュー粒子を使った内部構造透視は、東京電力福島第1原発、エジプトのピラミッドの調査などにも活用されている。

 ワークショップは共同研究を記念して開かれ、KEKの名誉教授永嶺謙忠氏の講演や、プロジェクト関係者によるパネルディスカッションが行われた。

 プロジェクト関係者によると、同山火口から約6・5キロ東側の滝沢市の岩手山青少年交流の家の敷地内にミュー粒子を観測する装置を1台設置し、10月から常時観測を開始している。今後はもう1台設置予定で、3次元でより精度の高い計測を目指す。

 首都大東京理工学研究科の角野秀一准教授は「ミュー粒子を測定する際に岩手山を透過したものなのか、大気から散乱したものか、データを精査する必要がある」と測定状況の課題などを報告した。

 プロジェクトリーダーを務める県立大総合政策学部の伊藤英之教授は「観測したデータの精度を高め、地域の防災に還元できるようにしていきたい」と話していた。