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コラム 記者ワープロ

栗駒山・水蒸気噴火 ハザードマップ決定 防災協

(3/15)

噴石などの想定影響範囲を表した栗駒山火山ハザードマップ

噴石、降灰範囲示す

 栗駒山火山防災協議会(会長・達増拓也知事)は14日、盛岡市内で会議を開き、作業部会が示した栗駒山火山ハザードマップ案について協議、原案通り決定した。2016年度に作成するのは水蒸気噴火が発生した場合のマップで、栗駒山で過去1万年間に発生した12回の水蒸気噴火の事例などを基に噴石や降灰、火口噴出型泥流などの想定影響範囲を表した。同協議会は登山者などを対象にマップの内容を周知する一方、17年度はマグマ噴火を想定したマップの作成を計画している。

 同日は委員ら約30人が出席。栗駒山の火山活動の状況、火山防災に関する16年度の取り組みの報告に続いてハザードマップ案、今後の主な取り組みについて協議した。

 ハザードマップは▽水蒸気噴火の噴火想定範囲▽大きな噴石が飛んでくる危険性のある範囲▽火山灰が降り積もる厚さ▽泥流が流下する危険性のある範囲-を同心円などで同一地図に表した。

 噴火想定範囲は昭和湖を中心とする東西約3キロ、南北約500メートルのエリア。噴石は過去最大規模だった約4000年前の水蒸気噴火による噴石到達距離を基に影響範囲を設定した。降灰は噴火地点から約2キロの範囲で堆積の厚さが50センチ、約5キロで10センチ、約8キロで1センチと想定。降灰の影響範囲は風向きによって大きく変わることも表記した。

 このほか、降灰後の降雨による土石流の想定影響範囲と強酸性水の流下を別の地図に表した。土石流は火山灰が降り積もる厚さが10センチ以上の渓流を対象に100年に1度程度の降雨規模を基に周辺の影響範囲を想定。強酸性水の流下については実際に湧出が続き、農作物や水力発電所などに被害を及ぼした1944年の噴火後の磐井川流域のpH観測値を記した。

 同協議会はハザードマップの決定を受けて早速ホームページなどで内容を周知。掲示や配布なども検討し観光客や登山者の理解につなげる。17年度はマグマ噴火を想定したマップを作成し、水蒸気噴火想定のマップと併せて周知を図る。18年度以降は噴火警戒レベルの設定や避難計画の作成を行うほか、市町村による火山防災マップの作成や地域防災計画の修正、避難促進施設の管理者による避難確保計画の作成なども推進する計画だ。

 仙台管区気象台によると、現在のところ、栗駒山の火山活動に特段の変化はなく、噴火の兆候は認められないという。

 作業部会の齋藤徳美部会長は「水蒸気噴火のハザードマップができたのは一つの前進であり、登山者などに周知していきたい。栗駒山は平穏な状態だが、事前に感知できない可能性もあり異常を感じた場合は速やかに避難するといった注意喚起を並行してやらなければならない」と語った。