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コラム 記者ワープロ

一人親世帯、内陸避難者ら 「家計厳しい」4割超

(4/26)

昨年度 県社協・震災被災者調査
災害公営住宅、独居高齢者多く

 県社会福祉協議会が被災者の暮らしの実感を把握し、今後の支援の方向性を探ろうと実施した2016年度東日本大震災被災者実態調査研究報告書がまとまった。調査結果の分析によると、災害公営住宅の入居者は独居高齢者が多く、2人暮らしでも高齢独居となるリスクが高いことが分かった。現在の家計については一人親世帯や子育て世代、内陸避難者で「厳しい」と感じている人が多い傾向にあった。

 調査は生活支援相談員を配置する市町村社協と盛岡市のもりおか復興支援センターが見守りの対象とする19市町村、被災世帯約1万5000戸の中から1200戸を無作為抽出し、世帯を構成する20歳以上の2270人を対象とした。16年10~11月に実施し、1520人から回答を得た(回収率67・0%)。

 主な結果を見ると、災害公営住宅入居者(265人)のうち60代は24・9%、70代は30・9%、80代以上は21・1%となり、60代以上が76・9%を占めた。1人暮らしが43・4%、2人暮らしが44・2%といずれも全体平均に比べて高く、災害公営住宅入居者は独居高齢者が多く、2人暮らし世帯でも一方の入院・入所、死亡などによる環境変化で高齢独居となるリスクが高いことが分かった。

 全回答者のうち現在の家計を「厳しい」とした人は12・2%、「少し厳しい」は20・5%。「厳しい」が4割を超えたのは、一人親世帯(53・4%)、20~40代の子育て世代(42・0~48・1%)、内陸避難者(41・2%)、要介護者を抱える世帯(43・4%)で、こうした世帯が生活困窮に至らないように注視する必要があるとしている。

 近隣との関係性と暮らしやすさの関連を見ると、身近な人に手助けや相談に乗ってもらうことが「ある」と回答した人の42・6%、困っている人の手助けや相談に乗ることが「ある」と答えた人の42・2%、近所や地域の人に自分から声を掛けて関わりたいと回答した人の46・7%が地域の暮らしやすさに「満足」「まあ満足」と答え、全体平均の27・1%を上回った。

 一方で身近な人の手助けや相談に乗ってもらうことが「ない」とした人の27・6%、困っている人の手助けや相談に乗ることが「ない」という人の30・6%、近所や地域に関わりたくないという人の54・6%が暮らしやすさに「不満」「少し不満」と答え、全体平均の21・2%を上回った。

 助け合いの機会が少なく孤立傾向にある人は地域での暮らしに満足度が低く、周囲との関わり方が地域での暮らしやすさの実感に影響を与えていることが分かったという。

 「最もたくさん顔を合わせて話をする人」を尋ねた質問に「相談員や行政・介護サービス事業所などの支援者」と答えた人は全体平均の5・8%に対し、「重点見守り世帯」は14・1%、「80代以上」は12・3%と割合が高かった。

 そうした人の話の頻度は「2週に1回」が22・7%(全体平均8・2%)、「1カ月に1回以下」が14・8%(同4・1%)と全体平均よりも高く、重点見守り世帯や80代以上の人で支援者とのつながりに頼っている場合、周囲との関わりの頻度が低い可能性があり、孤立や孤独死など日常生活の中での安否確認の漏れが生じる懸念を指摘。

 また、みなし仮設住宅居住者は顔を合わせて話をする人が「ほとんどいない」という回答が18・3%と他区分と比べて割合が高く、孤立が心配されるとしている。